ウーバーイーツで生計を立てる場合に陥る落とし穴とは?専業も副業も両方体験した2年間の稼働で感じた本音

ウーバーイーツを始めてしばらく経つと、段々と手応えを感じて

ハイジ

この仕事一本で食べていけないだろうか…!?

と考え出す人は少なくありません

しかし、副業と専業を両方経験した身としては、この仕事一本で生計を立てるのはかなり難しいと感じています。

数年前にせどりをやっていた頃の回想でもお話しているのですが、個人事業主として生計を立てる場合は、商売がピークを迎えて稼げなくなる先々の状況・正社員のメリットを差し引いても、月に最低60〜80万円は稼ぎ続けられる・もしくは一定期間マンパワーを突っ込んで稼ぎ出せる見込みがないと、専業として取り組む旨味が少ないというのが、私の考えです。

ですが、この仕事で生計を立てようと考えても、私を含め多くの人は、色々な落とし穴にハマり、生計を立てるなど到底考えられない規模まで、売上や収入を落としてしまったり、ずるずると停滞してしまうことがあります。

この記事では、そんなウーバーイーツで配達員が生計を立てようとする際に陥ると大変な罠について解説します。

目次

ウーバーイーツで生計を立てようとした人が陥るとマズい状態

必要最低限の金額しか売上を上げなくなる

配達員の仕事は、やればやるほど上達していきますが、やる気に関しては、始める直前・始めた直後がピークです。やればやるほど、自分の体力と時間が有限で、仕事の効率化には限界があることを知り、稼ぎの上限や現実的なラインが見えてきます。

その結果、期待値を現実が上回ることがなくなり、明確な目標を常に掲げていない場合、基準値が甘くなります。

自分では下げているつもりがなくても、無意識の内に下げて行ってしまうのです。

「今日は1日13000円稼ごう」
→「めっちゃ疲れたな…1日8000円に変更しよう」
→「外出時に他の仕事も併せてやった方がいいな…6000円に変更しよう」
→「雨が降ると滑って危険そうだな…雨が降る日は仕事をやめよう」
→「固定費安くなったな→今月も家賃払えてるし、1日4000円にしてみよう」

このようなサイクルに入ると、稼働日数も1日の稼働量も、下降し続けていきます。

万が一、この状態を延々と続けて

「生活に必要な最低限の稼働しかせず、浮いた金が無いので自分への再投資ができない」

という状態になり、40代突入後に体力と気力が落ちて成長が止まる/詰むのが、最悪のシナリオです。

私はまだ30代半ばですが、突入済みの周囲の先輩や、Twitter上の40代発信者の方の話を聞いていると、体力と気力が半減、というのは、あながち間違っていない気がします。

よって、まだ20代30代の人は、配達員をやるなら、基準値を高くし続ける工夫を、気合や根性に頼らずに、可能な限り早い段階で、何とかしておく必要があります。

個人事業主として生計を立てる仕事に向いてる人

1つの仕事に専念することに拘らない人

個人事業主に向いているのは、1つの仕事に専念することに拘らない、固執しない人です。

逆に、企業内の研究者や大学教授など、365日24時間研究だけに没頭したいような人は、あまり向いていないと思います。

理由は、商売人は常に戦う市場にアンテナを貼り、環境の変化へ柔軟に対応することを求められるからです。

ハイジ

一芸を磨いてひとつのことに専念するのは、商売人というよりも職人寄りの仕事だと感じます

例えば、ウーバーの仕事は本部事務局の手数料や施策に振り回されるイメージですが、Amazonで転売をすればAmazonや配送業者に振り回され、サイト運営をすればGoogleのアルゴリズムに振り回されます。

要は、どんな仕事をする人でも、その環境で強い立場の会社に振り回されるという構図は、必ず付いて回るのです。

しかし、会社にサラリーマンとして勤めている場合は、環境に振り回された時の対応を、社長や経営陣が代わりにやってくれます。

もちろん、社内の上司部下・他部署・取引先に振り回されることは当然あるかもしれませんが、事業主のように、収入が翌月にいきなり半減やゼロになり、路頭に迷うようなリスクはありません。

その代わり、自分のやりたいように会社や部署全体の戦略を練らせてもらう権利はなく、社長や上司の指示する範囲を超えた仕事を勝手にやることはできなくなります。

よって、会社や世の中の状況に左右されず、基本的にひとつの仕事に対してじっくり取り組みたい人や、その仕事以外の細かい雑用をやりたくない人はサラリーマン、色々な仕事やビジネスを柔軟に取り入れて、稼ぐためなら自分で何でも決める生き方に抵抗が無い人は、私は個人事業主をやった方がいいと思います。

それぞれ、明らかに向き不向きがあり、考え方も価値観も全然違うので、配達員をやってみた結果、自分に向いている・向いていないと率直に感じた感覚を、大事にしてください。

孤独に耐えられる人

会社を辞める時、新しくビジネスをゼロから立ち上げる時、何かのトラブルに巻き込まれた時など、個人事業主をしていると、相談に乗ってくれたり、会社で尻拭いをしてくれる同僚や先輩が常にいる訳ではありません。

仕事のスキル面でも精神面でも、孤独に耐えられることが、実質一人企業の個人事業主には必須条件になります。

無報酬の期間に耐えられる人

ビジネスの世界では、「誰でもできる」「短期間で結果が出る」仕事であればあるほど、企業に安く買い叩かれて、その商売は短期間で食えなくなる傾向があります。

ウーバーイーツのようなデリバリーの配達員なんて良い例ですよね。始めれば短期間である程度のお金にはなるけど、誰でも登録できて誰でもやれる仕事ということは、参入者が増えすぎれば仕事として美味しくなくなっていくのは当然の流れです。

すると当然、長期間しっかり稼ごうとすればするほど、仕込みに半年一年かけて、競争相手が少なく、労働集約的ではないビジネスを土台から立ち上げる必要が出てきます。腰を据えて長期間取り組むことに抵抗が無い人ほど個人事業主に向いているし、耐えられない人ほど向いていません。

私が書いているこういったブログも、数年単位で収益が見込める骨太のブログを作ろうと思うと、最短で半年、平均は大体2年くらいかかる見込みで始める必要が出てきます。

ハイジ

被リンクを集め、評価が上がり、実際にデカいワードで上位表示されるには、年単位の時間がかかるのが普通です

それを肌感覚で感じてくると、本当は時給の仕事で自分の時間を切り売りなどしている場合ではなく、競合ブログや競合事業主に同じ土俵で先手を取られない為にも、半年や一年分の生活費を貯めて、仕込みを始めることが非常に重要になります。

つまり、個人事業主として生きていくということは、今後一生に渡り、この単位の仕込み〜立ち上げの期間を、無報酬でビジネスを新たにやる毎に過ごすことになるということです。

それを「面白い」「面白そう」と感じている人は向いているし、想像しただけで不安になる人は辞めた方がいいです。

よって、最低半年、できれば一年以上、無報酬の期間に耐えられることは、生計を立てる上で必須条件です。

生計に必要な金額を稼ぎ続ける為の対策

強制的に外出せざるを得ない用事を日常的に作る

配達の仕事を億劫に感じない一番効果的な方法は、毎日外に出る用事を強制的に作ってしまうことです。

これがランニングとかカフェに行くとか、自分一人で完結する方法だと意志の力に依存してしまうので、お勧めの方法は、自分以外の友人や家族、お客さんを巻き込む形で外出を自分に促すことです。

具体的に私の例を挙げると、小規模ですが、古本の販売と中国からの輸入品のネット販売を行っており、最も注文が無い場合でも2日の内最低1日は、必ず注文の入った商品を、ポストに投函するか、郵便局かコンビニまで持ち込む必要があります。

正直、配達員生活が2年を超え、単なる配達だとマンネリになってきていたり、生活コストがここ半年一年で一気に下がった影響で、朝配達に出かける時が、かなりしんどいと思う時もあります。

ですが、自転車で外に出る用事が生まれ、最初の一本の注文を取ってしまえば、勢いに乗ってそのまま1日頑張れるのを実感しているので、仕事とプライベートのどちらでもいいので、毎日朝や午前中から外出する用事を作るのはお勧めです。

配達の仕事を、売上以外の目標を設定してゲーム感覚にする

毎日売上の数字を追っていると、数字を上げることに慣れてきて感動が無くなり、ただの積み上げる作業になります。

しかし、以下のように、自分で勝手なルールを設定すると、その途端に配達時間にスリルや楽しさが一気に増えまるんですが、この感覚があるのは果たして僕だけでしょうか?

「クエストを絶対に達成する」
「現金配達で○○千円を今日中に回収する」
「どんなに鳴って逆走しても、必ず○○駅に辿り着く」
「定額サブスクを使い、意地でも食費ゼロで1日走りきる」
「美人のお姉さんの客に遭遇するまで、家に帰らない」

この「ゲーム化」の効果を一番多くの人が実際に感じるのは、「日跨ぎクエスト」です。

このクエストの一番良い点は、配達員のモチベーションを「お金」ではなく、1配送毎に必ず積み上がる「件数」という表示に強制的に変更してくるところです。数字を増やすことの楽しさに僕らがハマっている内に、気が付けば、売上を積み上げることにつながっています。

それと同じことを、個人でもやってみようということです。

私は他にも「調査」と称して、特定の駅から一切離れずに丸一日12時間稼働したこともありますが、効率を多少下げたことと引き換えに、その駅や周辺の店の濃いデータを集めることができて楽しかったですし、普段と違う視点で配達の仕事をしていると、色々なことが新鮮に感じられます。

配達をゲームに変えてしまう切り口は、他にもたくさんあると思うので、あなた独自の視点で、面白い配達のゲーム化を考えてみてください。

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この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

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