ウーバーイーツの配達は、注文が鳴る時は鳴りますが、鳴らない時はびっくりするほど鳴りません。
そして、あまりにも鳴らない状態が続くことに慣れていない配達員は、強烈な不安に駆られるようになります。
「このまま全く無音だったら、今日の稼ぎはどうなるんだろう」
「明日以降もこんな感じだったら、月末の家賃は払えるんだろうか」
「そもそも今後の俺の人生、本当にこのままで大丈夫なんだろうか」
どんな仕事でもそうですが、営業の受注や成果などは、ある程度一定のリズムで挙げていかないと、メンタルが削られます。
それは副業や中継ぎの仕事でも同じで、長期的に目標を目指していく為には、常に一定以上の仕事を確保できることはとても重要です。特にこれを書いている3月から4月にかけて、春の陽気と共に配達員が爆増するので、冬場よりも注文が鳴りにくくなることは間違いありません。
今回は、そんなウーバーの注文が鳴らない原因と、その対策について解説します。
注文が鳴らない原因
現在地周辺の注文が少なく、配達員が多い
電車の駅周辺は飲食店の数が多く、基本的には駅や店から離れた位置にいるほど、注文が鳴りにくくなります。
理由は、ウーバーの配車は、注文の入った店により近い配達員を優先して手配する仕組みだからです。
また、同じ場所にずっと居ても、そのエリアや地点の配達員の数が増えれば増えるほど、自分の取り分が減るので、注文が鳴りにくくなります。
過去2年間の体感としては、街中で1人の配達員とすれ違った場合、実際は同じ区画だけで最低5人以上はライバル配達員が居ると判断しても、過言ではないと思います。
ゴキブリが、実際に私たちが目撃した数の10倍20倍、部屋に生息しているのと似たような原理です
また、仮にある店の前で3人地蔵をしていた場合、単純に自分を含めて最低4人以上で注文を分け合うことになるので、鳴る頻度が通常の25%以下になるという、ざっくりとした予測を立てることもできます。
昼と夜のピークタイムを外れている
11時〜14時、18時〜21時の時間帯は昼食や夕食を注文する人が増えるのに対し、それ以外の需要の少ない時間帯は、注文が鳴りにくいことが多くなります。
配達員の数も含めた需要と供給の関係で決まるのですべての地域を一概には括れませんが、基本的にはかなり配達件数が減り、効率が悪くなったり、緊急性が無い食べ物を鬼のような遠距離の家から注文してくる客に当たる確率が高くなります。
スマホのモバイル回線やWiFIの通信状態が悪い
WiFiもモバイル回線も、常に最高速度が出ている訳ではなく、回線自体の調子が悪かったり、逆に受信する携帯電話側の調子が悪かったりして、画面上は何の変化も無いのに、実は全く通信ができておらず、ウーバーアプリが全く注文を手配していないことがあります。
確実に通信状況を判断できる有名な方法は「速度 検索」をGoogleの検索欄に入れると出てくる回線速度計測サイトですが、
これを毎回起動して計測するのは面倒なので、私は30分以上注文が鳴らない場合はいつもスマホの電源を一度落とし、スマホとWiFiの電源をを両方再起動しています。
参考サイト:インターネット回線の速度テスト
判断を勘に頼ると難しいので、「稼働開始からよく鳴ってて順調だったのに、ある時間から突然30分1時間全く鳴らなくなった」という場合はこの通信障害の可能性を予想し、こまめにスマホを再起動することを、お勧めします。
アプリのバグ
モバイル/WiFI回線だけでなく、UBERのアプリ自体のバグで突然注文が鳴らなくなったと疑われる場面もあります。
ハッキリとした原因や真相は分かりませんが、実際にUBERのアプリだけを再起動した途端、また急に鳴り出したことがあるので、UBERのアプリのバグが原因で鳴らない、という仮説は持っておいて損は無いです。
先程の30分毎の本体再起動をすれば、結果的にUBERのアプリも再起動されるので、頭の片隅に置く程度で十分です。
季節と天気による配達員数の変動の影響
真冬や真夏になるほど、天候が悪くなるほど、配達員の数は減少し、注文がよく鳴るようになります。
逆に、新春や秋口のちょうど良い気候、晴天の日ほど、街中が配達員に溢れて、注文が鳴らなくなります。
鳴らない場合の対策方法
注文が鳴るエリアに移動する
注文数が多いエリアの特徴は、駅の乗車人数に概ね比例します。理由は、降車数よりもその地域に住んでいる住人の数に繋がる数なので、多ければ多いほど、注文をする人の絶対数も増えるからです。
参考リンク:JR東日本 各駅乗車人数ランキング
例えば、JRの南武線界隈だと、武蔵小杉→武蔵溝口→登戸の順になっていますが、実際この通りです。武蔵小杉に行けば、配達員もかなりいますが、それ以上に注文が入ってくることが多いので、この近所で鳴らなくて困ったら東に向かい、武蔵小杉を目指すのが一番お勧めです。
東京の山手線圏内の場合は、新宿や渋谷はもちろん注文が多いですが、配達員が多すぎて競合する場面が多く、自分が主に稼働していた昨年末は、六本木や恵比寿の方が安定して鳴っていました。2021年1月以降は赤チャリ配達員が消えて勢力図が大きく変わってきているはずなので、時期を見てもう一度都内の現場に入ってみたいです。
スマホのTOP画面を活用
注文を受け付けていないオフライン状態の時に限り、ウーバーのアプリのTOP画面のボタン下には、今いるエリアと周辺の注文の鳴る頻度の目安を棒グラフで表示してくれる機能があります。
しかもこのグラフ、毎日グラフの中身が変わるので、運営が曜日毎に、毎日、毎週、更新しているのは間違いありません。
その曜日が鳴るのか、朝昼晩でエリア毎にどのような違いがあるのかも分かり、場所を選ぶ時にはかなり参考になります。
マクドナルドで徹底的に地蔵をする
経験上、どんなに僻地でもマクドナルドの場合は全く鳴らない店は見たことがない為、困ったらとりあえずマックで地蔵をしましょう。他の競合する地蔵がおらず、その店がUBERに加盟さえしていれば、1時間全く鳴らないというのは稀です。
また、待機の際は可能な限り、店の真ん前ではなく、近隣の公園や広場を使うか、軽食や飲み物をひとつ買って店内で待機しましょう。外に突っ立ってるのは邪魔ですし、体力も精神力も緩やかに消耗するので、座ってコーヒーでも飲みながら、スマホで出来る作業や仕事をこなすことをお勧めします。
困った時の巡回ルートを決めておき、そこをひたすら回る
仮に注文が鳴りやすい地域をひとつだけ決めていても、たまたまそこに配達員が集中して、異様に地蔵が増えてしまったり、たまたま鳴らない状況になってしまうことがあります。
お勧めは、鳴る地域を3つや4つ目星を付けておいて、注文が取れるまではそこを周回ルートにしてぐるぐる回ることです。
私が都内で稼働していた時期は、新宿→原宿→西麻布→六本木と移動して、そこでも鳴らない場合は、月島タワマン地獄に吹っ飛ばされる可能性があり不人気の新橋に向かい戻ってくる巡回ルート、六本木→広尾→恵比寿をひたすら周回するルートが鉄板だったので、六本木で待機して鳴る気配が無い場合はこの周回ルートを一年中ぐるぐる回っていました。
武蔵小杉周辺も、鳴らない場合は新城→溝口→新城→武蔵小杉を延々と巡回するルートを回り、それでも無理ならその日は諦めてさっさと帰宅するのが今のルーティンになっています。
あなたも自分の稼働地域で注文が鳴りやすいエリアをいくつか見つけたら、巡回ルートにして繋げ、鳴らない時の保険とすることをお勧めします。
Twitterで回覧用の配達員アカウントリストを作っておく
Twitterで発信をする配達員の中には、今日は鳴る!鳴らない!ここが今日は熱い!など、当日の注文の具合を実況生中継している人達がいます。
普段から見る情報としてはあまり面白く無い一方で、鳴り具合や鳴るエリアに検討をつける場合は、非常に役に立つ情報源になるので、検索欄から「鳴る」「鳴らない」で検索して、それをざーっと見て当日のなり具合を調べましょう。
そして、色々なツイートを眺めていると、これは!という興味深い呟きをしている人や、積極的に有益な情報を発信している配達員の方を見つけることもできます。
そういった人はリストに登録したりフォローするなどして、継続的に情報を追っていきましょう。
割り切って別作業で生産性を上げる方法
店舗やエリアごとの待機場所を探す
配達員は、基本的に通行人の邪魔であり、店の前でも、店以外の公道でも、立ち止まって待機をするのは迷惑行為です。誰の迷惑にもならず、住民の景観の邪魔にもならない待機場所を探しましょう。
お勧めは公園です。ベンチが家族連れで埋まっていたらさすがに遠慮しますが、空いてたら座って休み、体力や気力を温存できます。
マクドナルドに関しては、コーヒーやバーガー代を払って、店内で体力を温存しながら待機することをお勧めします。
トイレを済ませておく
トイレは配達効率を大きく上げたり下げたりするものではありませんが、あまりに漏れそうな状態で自転車を漕いだりお客さんの前で笑顔を作ったり荷物の受け渡しをするのは、相当な精神力を消費します。
特にお腹に少しでも違和感を感じた場合、1時間も経てば津波のような激しい便意が押し寄せてくるので、腹に違和感を感じたら即座に稼働を止めて、トイレに駆け込みましょう。
その為にも、自分がよく行くエリアならどこに行ってもトイレに駆け込めるよう、空き時間があれば積極的に公園とコンビニ、都心部なら公共の大型施設のトイレが使える場所を確認しておくことをお勧めします。
また、都心から離れて僻地に行けば行くほど、自治体の予算が無いのか、トイレが無い公園ばかりになるので、トイレが使える場所はかなり貴重な情報です。沿線の定期券もあると、駅の改札内が安定したトイレの供給先になるので便利です。
マクドナルドで地蔵の人数・注文の件数を数える
マクドナルドは、あらゆる注文先の中でも珍しく、電光掲示板にUBERから入った注文オーダーの一覧を表示する店です。
その為、店の前や周囲をぐるっと見渡して待機している地蔵配達員とその掲示板の件数の増減を見ていると、どれくらいの時間でどれくらいの注文を受けられるのか、ざっくり予測や計測ができます。
どうせ待機せざるを得ないのであれば、その店を積極的にモニタリングして、自分の狙う時給や稼ぐ総額に対して、この店で待機をすることが割に合う状況なのかを計算してみてはどうでしょう?
私の場合は、1時間に最低でも2配送は確保したい為、10分待って注文が2件入るような状況の店だった場合、地蔵配達員が6人を常に超えるような状態だったら、撤退して他の店に移動します。
ブログやYoutubeの編集をする
ブログやYoutubeの更新をしている人は、文書の部分や、カンペのテキストだけでもいいので、待機時間を使ってコツコツ進めておきましょう。本来1時間2時間かかるはずだった作業時間が大きく短縮されます。
他にも、サムネイル画像1枚作るにしたって、コピーを考えるのも写真の素材を何にするか考えるだけでも多少のエネルギーや時間は使うので、そこを少しでも決めてメモしておくだけでも大きいです。ポイントは丸々全部やり切ろうと思わず、一部だけでも進めておこうという意識だと思います。
スマホでできる雑用を片付ける
・メールの返信と処理
・メモ書き
・フリマサイトの取引相手とのメッセージ
・飲食店や美容院の予約
こういった3分5分で出来るタスクは待機中や横断歩道・踏切で待っている最中に可能な限り片付けましょう。
積み重ねると、結局家でやることに比べて、かなりの効率化になります。
私の事例
中国輸入の商品をヤフオク・メルカリ・ラクマに出品する
現在、中国から大量に仕入れた商品を、フリマサイトを中心に販売しています。
在庫は家にあり、文章や写真などは事前に用意していますが、出品だけはスマホでやる必要があるので、出品用のスマホを用意して2台体制にしています。
粗利は1件売れる毎に200−500円程度ですが、毎日何かしら売れるので、長期的にじっくり取り組んでいく予定です。
取引先との関係や今の情勢がどこまで続くか次第ではありますが、個人的にはこちらもウーバーと同じかそれ以上の収入の柱にしていきたいと考えています。
ブックオフやリサイクルショップで仕入れをする
街中のブックオフやリサイクルショップで、待機時間を使って仕入れをしています。
薄利多売は稼働時間や体力が圧迫されて経営的に苦しくなるので、現在は基本的に1000円以上の利益が取れる単価の高い商品だけに絞っています。隙間時間では本格的にはできませんが、それでも対象の本が1冊2冊見つかるだけでも、1日の利益を押し上げてくれるので非常に有り難いです。
また、都心部に近付けば近付くほど、駐車料金が高くなって車を使う専業の方々が敬遠する店が増えるので、自転車で移動するウーバーの配達の仕事との親和性は高いと感じています。
Emotで3時間毎に食糧を無料で回収する
小田急沿線でUBERをやっている人、新宿駅を拠点としている人は、待機時間にこれを使うとかなり食費を抑えられます。
とは言っても、1時間に3件以上配達ができるなら、わざわざ店に食事を取りに行くよりも配達して稼いだ方が金銭的に得なので、あくまでも無駄な時間を減らす場合に使う、という感覚で大丈夫です。
空き時間を有効に使う為の便利アイテム
携帯ワイヤレスキーボード
待機時間で文章を書く作業をする場合、自転車の場合は極力荷物を減らした方がいいので、お勧めはスマホと携帯キーボードを無線で繋いで入力するスタイルです。
上位機種で、スマホやタブレットを縦掛けるK480という若干値段の高い上位機種がありますが、サイズが少し大きくなるので、店の机や膝の上で広げて使うには億劫に感じたので自分はK380を選んで購入しました。
心配していた無線による入力→遅延もほとんど無く、変換もボタンの押し具合も特に問題無いので、出先でちょっと作業する程度なら、これで十分だと思います。
ノートパソコンの防水カバー
ノートパソコンを持ち出して配達の合間に仕事や動画の編集をやる場合、必ず防水カバーに入れて持ち運びましょう。理由は、雨天時に外から入ってくる雨や、汁物を万が一こぼした場合にパソコンを濡らして壊すリスクがめちゃくちゃ大きいからです。
それ以外にも、パソコンを落として画面や内部の基盤を壊すリスクもあります。持ち運ぶ際は必ず「防水加工」「耐衝撃加工」の両方が備わったパソコンカバーを買いましょう。
プライベートでリュックやカバンに入れて持ち運ぶ時も、裸の状態で持っていくのは危険で、カバーに入れておくだけでも精神面の安心感が全く違います。悪いことは言わないので、パソコンを外に持ち出すなら絶対に買った方がいいです。
自転車の鍵(2台体制)
ウーバーで配達をする為に外出すると、店で待機をする際や、スーパーやブックオフ・コンビニやホームセンターなどで軽い買い物をするだけでも、盗難のリスクを防ぐ為に、常にカバンを店の中へ持ち込む必要が出てきます。
しかし、鍵を二つ用意すれば、片方の鍵で自転車を柱・車輪・フレームで固定し、もう片方の鍵でバッグ自体を自転車の本体やリヤキャリアに固定してしまえば、バッグを持ち込まずに荷台に入れておいてその場を離れた時の、盗難をされるリスクを大幅に減らすことができます。
すると、注文が鳴らない間や、帰宅の最中に、軽い買い物を気軽に出来るようになるので、大幅に行動範囲が上がります。
配達中の盗難防止にも当然役に立ちますが、注文が鳴らない時間帯の行動範囲を上げる為にも、鍵は二つ用意して持ち歩くのがお勧めです。
まとめ
・鳴らない主な原因:注文(需要)と配達員数(供給)の関係が崩れる事と、通信環境やアプリのバグ
・対策:鳴りやすいエリアを複数確保し、ルートを作って巡回する。もしくは地蔵をする
・鳴らない時間帯は、雑用や別の作業で時間を使うか、トイレを済ませておく
注文が鳴らない状況は、稼がないと月末の支払いが切迫している配達員は辛いと思いますが、貯金が十分にあったり、毎月の支出が少ない人は、気持ちに大分余裕ができるので、最低でも半年から一年分の生活費は確保した状態を維持しながら、自己投資や次のチャレンジに移ることをお勧めします。
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