ウーバーイーツはいくら稼げるのか?稼働2年間の推移(2018−2020)

「UBER EATSはいくら稼げるのか?」
この仕事をやろうと思った時、実際にやっている時、誰もが真っ先に頭に浮かぶ疑問です。

私は都内にて自転車稼働を2年続けてきましたが、 ここ最近は1回の配達料が概ね400−500円前後、 1時間あたり約2ー3回配送が出来ることが多いです。

よって、一日に8時間稼働して10000円を稼げれば上々、 12時間稼働をした場合は15000円が現実的なラインだと感じています。

ブーストなどのインセンティブを効率よく狙ったり、配車の呼び出しが多い地域を効率良く回ることができれば、時給2000円以上、1時間あたり4−5回以上の配送が出来る可能性も確かにあります。

しかし、今年の秋口から年末にかけて稼働した際の私の肌感覚としては、配達員が明らかに急増しており、以前のように効率良く稼ぐのは相当難しい状況です。

目次

昔と今の稼げる金額の比較や推移

1kmあたりの距離料金の低下(2019年下旬)

これはバイクよりも自転車を増やすための施策だったと思いますが、ロング配達の旨みが大きく減ったことで、バイク配達員の稼ぎが大きく下がりました。 もちろん、丸一日フル稼働すれば配達数でまだまだ十分カバーできる状況ではありましたが、効率が悪くなったのは確かです。

手数料が減る代わりに基本料金も下がる(2019年10月頃)

これ以前は概ね一配送あたりの単価が500円前後だったのが、配送手数料の改訂により、現在はインセンティブが出ないと近距離で500円を超えるのは稀になりました。

日跨ぎインセの金額が下がる(2020年下旬)

2019年の年末は、金土日で90件や110件を達成したら20000円以上追加で報酬をもらえるという気前のいいインセンティブがあり、週給20万近く稼いでいる人もいました。

トータルで私はこれくらいでした いざとなったら1日で気合いで2万円をいつでも稼ぎ、即日現金化できるのは非常に有難かったです。

今はチャリで日給2万は結構頑張らないと難しく、それを数日や一週間維持するのは確実に消耗戦になるので、長くは続かないと思います。

私自身も、現在は1日8000円と目標を決め、それ以上は稼がないようにしています。

注文の鳴る頻度が徐々に下がる(2020年上旬〜下旬)

2020年の年明けから、徐々に都心部でも注文が鳴るペースが遅くなり、稼ぐには「ここに行けば大丈夫」という鉄板待機場所を見つけることが重要になりました。

この時期は毎日違う場所で待機するなど、かなり試行錯誤をしていたのを思い出します。教科書通りにマック地蔵すれば誰でも簡単に稼げる仕事ではなくなりました。

UBERでいくら稼げるのか不安定になっている理由

海外から来た駐在配達員の増加

今年の年初から、よく訪れる東新宿のマクドナルドの前に、徒党を組んだ海外出身者と思われる集団の配達員が日中ずっと徘徊している姿をよく見かけていました。

しかし、今年の秋口から、同じような集団が他の場所にも現れるようになり、風の噂や界隈のYoutuberの話によると、この数人毎の集団が数十人分の複数アカウントを管理しており、その商圏内で発生する配達依頼を根こそぎ牛耳っていたらしいのです。

自分のいる場所に突如数十人分の配達員がシステム上に現れたら、当然ですが、普通に頑張っている配達員に回ってくる配達の数は減ってしまいます。

私は期間中にそれを明確に感じるほどの被害はありませんでしたが、確かに例年のこの時期に比べると配車の鳴りが悪いなとは感じていました。

困った時はここ!という待機場所はいくつかありますが、それが無いと正直、ウーバーを専業でやるのはかなり厳しい数字になってきていると思います。

地蔵配達員の増加

先月、Abemaニュースで月収100万円を達成した大村さんという配達員の特集が組まれており、そこでもマクドナルドを狙うことや店の前で待機している配達員の姿をデカデカと放送していました。

(引用:Yahooニュース掲載記事)

これを含め、地蔵配達員の増加が度々ワイドショーやニュースで取り上げられていますが、その影響か地蔵が認知され始め、以前よりも街中の交差点や店の前で待機する人が大幅に増えているのを感じます。

地蔵をやること自体は全然構わないんですが、その際に、道路に座り込んでゲームをしていたり、通行人の邪魔を平然としているのは同じ配達員として恥ずかしいので、辞めてもらいたいものです。

現状で稼げる金額の期待値を上げる方法

他のデリバリーサービスに登録する

面倒に感じるかもしれませんが、絶対に他のサービスの登録や説明会参加はしておいた方がいいです。

UBERを長くやるつもりや生計をこれで立てるつもりが無くても、稼働が始まれば 報酬はダイレクトに変わりますし、今後本気でUBERを倒そうと思っている会社は短期の赤字覚悟で配達員にかなりの人件費を投じてくるので、入っておいて絶対に損はありません。

例えば、出前館は1配送あたりの単価は明らかにUBERより多いですが、配送中のオペレーションが若干UBERよりも多かったり、複数の注文を同時に2件以上捌けるかどうかがUBER以上に稼ぐ上での死活問題であったりと、実際にやってみないと分からないことがたくさんあります。

自分はここ1ヶ月で、出前館・Foodpanda・Woltの説明会に参加しましたが、正直、UBER以外はネット上の配達員に関する情報が全然少なく、まともな情報を数多く挙げている発信者も皆無なので、一次情報を自分から取りに行かないと置いていかれます。

UBERに割く時間を抑え、他の仕事や商売の種蒔きに時間を使う

UBER自体、いつまで今の働き方が続けられるかどうかは全く分かりません。

少なくとも、5年後10年後、もし顧客や店舗のデータやアルゴリズムが十分に揃い、配送ロボットが実用化レベルに到達したら、今国内で働いている万単位のデリバリー配達員は確実に用済みになります。

そうなれば、より報酬を下げてくるなど、今以上に厳しい労働環境になってしまうのは間違いありません。

常に、UBERとは別の第二、第三の武器を持つために、新しい仕事やビジネスへの種蒔きの時間を、積極的に確保しましょう。

ピークタイムの時間帯に稼働時間を絞る

配達員生活から脱出したいと思っている場合は、 1日の稼働時間を絞り、継続的に高いパフォーマンスで働けるよう、昼食や夜食の注文が多くインセンティブも出るピークタイム(11〜14時、18~21時)に稼働を合わせることをお勧めします。

理由は、高単価の時間に絞れば絞るほど、体力を温存でき、翌日や翌週のパフォーマンスに影響するからです。

UBERは1日の上限である12時間までならいくらでも働ける為、目先のお金を優先すればするほど、一人ブラック企業状態に突入しがちになります。

実際、最高時給いくら!○◯万円稼ぎました!という人のほぼ全てが、そういう限界突破状態で短期的に稼いだ金額を掲げて自慢をしているだけです。 (そもそも、実績も給与明細もいくらでも誤魔化せます)

より大事なのは、毎日、毎週、毎月、一年を通して、継続的な仕事や勉強を続けられる状態になっているかどうか、ということです。

1ヶ月で燃え尽きて完全燃焼してしまうような働き方をしていては、次のステージに到達するエネルギーや気力が無くなり、永久にUBER配達員を脱出することができなくなります。

東京の僻地ではいくら稼げるのか(2021年1月追記)

私は2年ほど都心の稼働を続けてきましたが、UBER脱却に向け、限界まで固定費を削る為に、小田急線の生田駅自宅から直接自転車を走らせ、登戸〜溝口〜武蔵小杉周辺でUBERをやるようになりました。

率直な実感としては「稼げる総額や時給自体はほぼ変わらない」「交通費と移動時間が大幅に減った」というメリットが想像していた以上に大きかったので、都心で稼働している人は、UBER脱却という目標を掲げるのであれば、西武線/小田急線/常磐線辺りの沿線で安い家に引っ越すことも、選択肢の一つとしてお勧めします。

お金をかけずに引越しをする場合や、社会的信用が少ない状況で引越しをする場合のコツは、別の記事にまとめてあるので、よかったらこちらの記事も参考にしてください。

稼げる総額や時給は都心と概ね変わらない

郊外の場合、タワーマンションが少なく、入口にオートロックが無い建物も多いことから、1件あたりの配送にかかる時間が短いことが多く、配送単価は都心に敵わない一方で、かなり配送数を稼ぎやすいのが特徴です。

もちろん、配送数や走る距離自体は長くなりますが、配送中のトラブル、未知の建物への遭遇やストレスが大幅に減ったので、仕事自体は心共にとても快適になったと感じています。

注文自体の数も、始めた当初は少ないんじゃないかと不安でしたが、登戸・溝口エリアまで出れば朝から晩まで普通に仕事になる水準では注文が鳴るので、ピークタイムを狙えば都心と同じ水準が十分に狙える状況です。

郊外のデメリット・注意点

坂のある場所が非常に多い

登戸・溝口エリアは、多摩川周辺は平地で非常に走りやすいですが、2−3件注文が連なると宮前区・麻生区・稲城の山間部に飛ばされることがあり、自転車配達員は非常に体力を消耗します。

体感的には、仕事の疲労が単純に丸々2倍になると思ってください。精神的にも体力的にも疲弊します。

多摩川も、うっかり超えて世田谷・成城学園前に足を踏み入れると、対岸とは真逆の、人を殺すかのような激坂が至るところに待ち構えており、世田谷や二子玉川の優雅なイメージは、UBERの配送業をすると全く感じられなくなります。

中には、1配送の高低差が50m以上の激坂もあり、1日中フルパワーでこういう坂を全力で漕いで登ると、確実に膝を故障するので、自分の根性にどんなに自信があろうと、絶対に無理をしてはいけません。

常に南武線のターミナル駅に張り付いていれば概ね問題ありませんが、1日20件ほど配送をする場合は、最低一度くらいはそういう配達にどうしても遭遇してしまいます。配達後は平野部に戻るなど、自転車勢は可能な限り山を回避しましょう。

逆に、バイクで稼働する配達員の場合は、そういう坂の多い地域は自転車配達員は間違いなく少ないので、より多くの注文が回ってくるかもしれません。(バイクはやったことないので分からないですけど)

東京以外の都市ではいくら稼げるのか

私は2018年の冬に横浜でも稼働をしていましたが、配送単価が東京よりも低いことが影響して、明らかに一回り稼げる金額は下回っているという印象です。

また、基本的にウーバーの注文数はその地域や最寄りの駅を利用する住人の人口に比例するので、地方都市は東京の売上には勝てないと予想できます。

なので、郊外や地方に住んでいて1日5000−8000円程度の稼ぎでは生活が回らないという場合は、都心まで出てきて稼働するか、もっと割の良いバイトを探すことをお勧めします。特にまだ就職できる年齢ならば、是非就職を検討してください。

私の場合は、もう就職をしないで自分で商売をやると決めていること、今後実家に戻った上で成立する仕事から逆算してやることを考えたいので、これを書いている2021年現在も、しばらくは繋ぎの仕事として配達員を続けるつもりです。

生活が極端に困窮している人、配達の仕事が天職である一部の人以外は、長く続ける仕事ではないと思うので、ダラダラやる状況にならないよう工夫していきましょう!

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この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

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