本せどりで売る本は、ジャンル全体として、
Amazonで最も売れるスピードの速い高回転商品です。
元々本を中心に売る商売だったこともありますし、
商品単価が早いことも、販売を大きく伸ばす要因です。
基準を間違えずに仕入れができれば、確実に売れます。
ですが、やり方によっては、思っていたほど売れない、
もしくはサッパリ売れる気配が無い状況になる人も
一定数以上存在するようです。
何故、売れると思って仕入れた本が売れないのか?
今回は、その原因について語ってみたいと思います。
そもそも、仕入れ基準を満たしていない
いくら本とは言えども、Amazonランキングが低いほど、
売れる標準的な日数や月数がある為、その見込みを外すと
思ったほど売れないことになります。
一番多いのは、Amazonランキングで仕入れ判断をする際、
モノレートを見ずに、たまたま上がった現在の価格を見て
それだけを基準に仕入れをしてしまうケースです。
また、新品と中古の価格差がほとんど無い状況でも、
大半の人が新品を購入してしまう為、想定通りに売れません。
こういったミスを回避するためにも、単行本や雑誌など
単価の高い本を仕入れる際は、自分の中で確信が無い限り
必ずモノレートで直前より前の時期の価格を確認してください。
ちなみに、文庫新書の場合や、108円の本の場合、モノレートの
詳細確認を放棄した方が効率が上がり採算が取れることと
売れさえすれば最悪赤字にはならない事情を踏まえて、
せどりツールの価格情報のみで仕入れを行うのも有力な方法です。
価格改定をしていない、もしくは改定の手法が悪い
価格改定は必ずツールを利用する
価格改定を手動でやると、膨大な時間がかかります。
コスパが悪すぎるので、商品点数が増えてきたら
早々にツールを用いて必ず効率化しましょう。
私はせど楽というツールを使っていましたが、
自己配送で大量に扱うならこれが一番お勧めですし、
FBAを主に使うならプライスターがいいです。
せど楽とプライスターは大きな機能差はありませんが、
最安値に揃えたり、一定金額以上に上げないなどの
細かい設定を商品個別にできる点で、プライスターが
一歩抜けている印象があります。
せど楽は、一括出品とラベル情報一括ダウンロードなど
自己配送に特化した機能があるのが強みです。
ただ、最安値に揃えて販売をするという点では
こちらも十分すぎる機能が揃っています。
手作業でやると、500商品改定するだけで
一日30分以上持っていかれます。
自分のやり方は不要なので、黙ってツールを導入しましょう。
改定は基本最安値-1円で揃え、2時間間隔で実施
本の価格改定のペースは色々な考え方がありますが、
私は2時間に一回のペースで最安値よりも1円安い価格に
揃えるよう設定していました。
理由は、例えば15分間隔の場合、競合の業者がいると
一日で100回近く価格を下げることになるので
単価の低い本の場合、売れるまでの短い間でも
見込み利益が限りなくゼロに近づいてしまうからです。
逆に2時間間隔の場合、競合と下げ競争になったとしても
一日で12回しか行われない為、被害が抑えられるのと、
先により下げを激しく行う競合の店舗に、いち早く
本を売ってもらいたいからという理由もあります。
実際、この2時間間隔でも十分にキャッシュフローは
良好に回っていきますので、初心者の場合は
価格改定は2時間間隔にすることをお勧めします。
また、在庫を圧縮したい場合は、改定間隔を狭くすると
利益は減りますが、商品回転は倍近くまで伸びます。
特に年末の棚卸前は、消費税や所得税などの
税金も絡んでくるので、一気に処分したい業者は多いです。
Amazonランキングが悪い商品の売り方
損切りをする
Amazonランキングが悪い商品の場合、
モノレートのグラフを見て仕入れても、
想定通りに売れない可能性は高くなります。
仮に過去3カ月で安定的にポンポン売れていても、
次の3カ月で必ず同じように売れるとは限らない。
熟練の人でも、一定の確率で必ず予想を外します。
そういう本は、1カ月や3カ月と基準を決めて、
売れなかった本は、損切をしてしまいましょう。
具体的には、販売価格を一気に半額まで下げます。
また、もし競合がいる場合は、その競合の価格と
横に並べた際、購入者に「安い」と感じてもらわなければ
買ってもらうことはできません。
価格競争には、
「市価の半額、市場の8掛け」という言葉があり、
・その商品の相場の8割
・その商品を含めた市場の平均客単価の半額
を下回ると、お客さんは「安い」と感じるという
法則があります。
本せどりの場合は商品点数が多すぎるので
相場もクソもありませんが、その商品に対して
「半額」「8割」という基準はお客さんが
購入を決断する一つの壁なので、覚えておいてください。
また、FBAの商品の場合は、ツールを回して
利益の出る商品を機械的に探している人もいる為、
FBAの手数料を覗いて、商品の仕入れ資金に対して
売った時に十分な利益が出る水準まで下げると
1日2日後に買う人が現れやすいです。
例えば、Amazonの相場が4500円で、手数料1200円なら
売価を2000円くらいまで下げれば、仕入れ対象として
即買いをする人が現れる可能性は高いと思います。
(商品のジャンルや、回転の速さによりますが)
とにかく、損切りを躊躇して、想定する期間よりも
長いこと在庫を抱えるよりは、損切りでお金に戻して
もう一度その金を仕入れに突っ込んで勝負しましょう。
その方が、戻るお金も増え、キャッシュフローも
安定するので、その後の活動が大きく安定します。
商品写真を追加する
高額本・セット本を出品する際は
商品の写真を必ず添えることをお勧めします。
理由は、単純に高い本ほど購入に慎重になり、
Amazonの販売ランキングが低くなることが多いからです。
セット本に関しては、コンディション表記だけでなく
本がヨレたり湿っていないか、汚れやヤケは無いかを
気にして出品者を厳選する購入者がいるからです。
写真はひと手間かかりますが、ジャンルに関係なく
大半の場合、商品の販売速度は上がります。
中古CDでも顕著にこの傾向が見られます。
また、新書や文庫の薄利の本、通常の本に関しては、
作業効率を優先し、写真は載せるべきではありません。
一冊一冊全て写真を載せていたら、仕事が回らなくなります。
FBA倉庫に突っ込む
FBA倉庫に突っ込むと、自己配送に比べて
得られる利益は手数料分下がりますが、
その代わり、販売速度は倍以上に上がります。
また、Amazonを利用する人の中には
FBA以外で商品を買いたくない人もおり、
自己配送商品より数百円割増の価格を提示されていても、
お構いなしに買う人は買っていきます。
その為、売価が1500円を超える高単価の本で、
利益を多少捨ててでもさっさと売ってしまいたい本は、
FBA倉庫にどんどん突っ込むのがお勧めです。
特に、ランキングが10万位~30万位くらいの本は
単価や利益が高い雑誌に多くなってきますが、
こちらが思うほど、なかなかすぐには売れません。
ですが、FBA倉庫に入れることで、なかなか売れない本を
本来よりも早いペースで消化することができます。
ある意味、損切りと似たような使い方ですが、
注意してほしいのは、自宅保管と違い、
本にも保管費用が毎月かかることです。
大半の本は数円十円単位ではありますが、
最初から三カ月以上売れないだろうと見込む本
(主に50万~100万位以上の本)に関しては
最初からFBAを一切使わないことをお勧めします。
まとめ
本が売れない原因は色々ありますが、上記の通り、
単価の高い家電や卸商品とは違い、本の場合は
最悪、損切による在庫処分をすることができます。
多少在庫が売れなくなったり
処分が必要になったとしても、
単価が安いので痛くも痒くもありません。
しかし、本せどりは、簡単に稼げてしまう反面、
売上を下げた時に気を抜くと、下げた状態に対して
抵抗を感じなくなり、二度と努力が出来なくなります。
だからこそ、売れない時に手を緩めるのではなく、
積極的に価格改定を行い、一冊でも多くの本から
売上を利益を回収して、次の資金投下に繋げましょう。
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