本せどりのデメリットとは 二年半やってきた今思う事

本せどりは簡単に稼げる一方で、美味しい事だけでなく
デメリットも当然存在します。

この記事の投稿前に書いた別記事を通じて、
メリットと対比した際のデメリットについて書きましたが、
この記事では、もう少しデメリットについて深堀りします。

僕は、ビジネスをやる以上、一人でも多くの人に
それぞれの理想の働き方に近づくための手段として
本せどりを活用してもらいたいと思っており、
そうならない選択肢の場合、無理をしてほしくありません。

できるだけ偏った見方ではなく、経験者としての
中立的な立場で、思ったことを書いていきます。

目次

本せどりのデメリットとは

稼げば稼ぐほど自由が無くなる

本せどりで生計を立てている人は
大半が自己配送の為、稼げば稼ぐほど、
それに比例して時間的自由が無くなっていきます。

電脳仕入れで生計を立ててます!という人もいますが、
実績がここ一年半以上、一切変わっていない人ばかりな事、
普段の仕入れや販売の実績を載せていないことを考えると
一切信用ができないので、参考にしない方がいいです。

日本中探して一人や二人しか成功事例が無い場合、
直接指導を受けられない限りは、自分が解釈してやって
うまくいくという想定をするべきではありません。

世の中を見る視野が狭くなる

本せどりは、お金を稼ぐ目的で始める人が大多数。

しかし、お金を稼ぐという抽象的な考え方をすると、
何も転売やネットビジネスという括りだけではありません。
世の中には、稼ぐためのネタが無数に転がっています。

むしろ、Yahooニュースで普段流れているような
他業界の出来事、流行に、自分のビジネスに生きる
知恵や考え方はたくさん詰まっているのです。

しかし、本せどりを延々とやっていると、
基本的に、高い本を仕入れてAmazonで大量に売るという
商売の大前提があり、それをひたすら考える毎日。

次第に、外の世界にアンテナを立てることが無くなり、
目の前の作業で小銭を稼ぐという近視眼的なことしか
考えることが出来なくなっていきます。

それは、他人や友人を定点観測していて
相対的に感じる以外無いのですが、本せどりは
仕事の中で外部との接触が無く、何も気付けません。

そうやって、いつの間にか浦島太郎状態になり、
ビジネスセンスも商売の実力も年数の割に大して付かず、
本せどり以外の何もできない人になります。

本せどりをやるべきではない人

お金だけでなく、時間的な自由も得たい人

本せどりは、確かに一定のお金は稼げます。
しかし、作業量が増えてくると、自由な時間については
正直、フルタイムの会社員の方が確保できると思います。

その為、更に次の収入減の柱を考えていて
コツコツ何かに取り組みたい場合、それをやればやるほど
せどりの収入が減ることになるので、負い目になったり
新たな活動のブレーキになります。

また、未だに集荷をしてくれる自治体の郵便局でない限り
最低でも2日に一回は梱包発送作業がある為、
1泊2日以上の旅行や宿泊に行くことすらできません。

行きたければ、Amazonの販売を停止にするしかないですが
1日止めるごとに、一ヶ月の売上が3%減ります。
遊んだり旅行に行けば行くほど、自分が苦しくなります。

住む場所を自由に選びたい人

ネットビジネスはパソコン1台で場所を選ばず仕事ができる、
そんな謳い文句が多いですが、本せどりの場合、

・駐車場
・数千冊の本や本棚を置いておくスペース
・ブックオフで競合がいる中、本を毎月数千冊
・仕入れにいけるだけの店舗にアクセスできる立地

これら全てが揃う場所に、住む場所と職場が限定されます。

当然ですが、駐車料金や家賃がアホみたいに高い
東京23区の大半の地域では、住むコスパが悪すぎます。

かといって、辺境のど田舎だと、仕入れをするための
ブックオフの店舗数が少なすぎて、商売が成立しません。

その為、本せどりに特化すればするほど、
大都市のベッドタウンで且つブックオフが多い、
中途半端な地域に住むことを、半強制されます。

また、古物商を取得する必要がある為、
賃貸の場合、大家さんに取得の許可申請が必要です。
元々居住用の物件を商売に使う許可を出すということは、
頑なに拒否する大家さんも少なくありません。

そういったハードルを全て越えて初めて、
せどりをスタートすることができるようになります。

また、子供を育てている場合、
本せどりの現場で知人の子どもや家族と遭遇すると、
学校で親の仕事を乞食みたいだと馬鹿にされて、
子供や奥さんがイジメられる原因にもなりかねません。

住む場所にこだわらない人ならともかく、
暮らしたい街や子供を特定の地域で育てたい場合、
このように、本せどりは制約が色々と多くなります。

ミニマリストを目指す人

本せどりは、部屋に在庫を大量に抱え、
広い部屋に住み、駐車場と車を持つなど、
色々と物を多く抱える生活になります。

その為、自身やパートナーの方が
ミニマリスト(物を持たない前提で暮らす人)の場合は
真逆の方向に向かう為、ストレス源は多くなります。

結婚を前提とした付き合いをしたい人

彼女が商売に理解のある方ならともかく、
親御さんに仕事の話をするにあたっては、
「しっかり稼いでいること」
「自分の仕事に誇りを持っていること」
を示せない限り、侮られてしまったり、
将来性を心配されてしまうのは覚悟してください。

やはり「卸販売」「OEMビジネス」と比べて
「本せどり」では心象が悪くなる為、
「貿易関係の仕事をしています」
「インターネットで古本屋を経営しています」
という言い方にしている先輩方も少なくありません。

また、法人化をしていると、それだけで
そう簡単に事業を潰す程度の覚悟ではやってない、
信用できるという風に見てくれる方もいます。

最終的には、言葉の言い回しよりも、あなたの
仕事に対する自信や向き合い方が重要になります。

本せどりを卒業していく選択肢の種類

AmazonでFBAを用い、別ジャンルの商材を扱い始める

FBAに移行すると、販売にかかる手間を大幅に減らせる為、
利益率は下がりますが、新しいことにチャレンジする
時間と労力を確保することができるようになります。

その為には当然、本以外のジャンルを開拓する必要があり、
在庫が減れば減る程、その移行は加速していきます。

本の仕入れを一旦辞めても、最初の一ヶ月二ヶ月は
それまでと同様の売上が時間差で発生する為、
仕入れ経費ゼロで利益も上がるので、それを原資にして
次の扱う商材にお金を突っ込んでいきましょう。

完全に撤退する

個人的な経験としては、チマチマ在庫を減らして
徐々に別のビジネスに移行すると、労力もかかるし、
結局1ヶ月2カ月かかってしまうことになります。

なので、多少の利益には目を瞑ってでも、
全ての在庫を一気に売却してしまい、
本棚なども不用品回収業者に一気に処分してもらい、
短期間で一気に撤退をしてしまうことをお勧めします。

新しいことに挑戦しようと思う場合、
過去の遺産も人間関係も、全部ゼロにして
リセットをしない限り、次のアクセルを全力で踏めません。

本せどりを今後続けようか撤退しようか
中途半端に悩むくらいなら、目標や期限を決めて
しっかり継続するか、スパッと撤退するかの
どちらかにするのを、強くお勧めします。

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この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

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