今月末で、二度目のシェアハウスの退去を迎えます。
前回の退去の経験も踏まえた話ですが、退去にかかる費用は 基本的に、引っ越し代だけだと思って問題ありません。
また、大手のシェアハウス業者に多いですが 管理会社の方針によっては
・部屋のクリーニング代
・前払いした補償金や敷金に相当する金のマイナス償却分
のような形で、部屋の清掃費を請求されることがありますので これは是非、入居前に確認しておきましょう。
ただ、基本的にシェアハウスのメリットは 入居費用が普通の賃貸物件よりも安い点にあるので、 こういった前払いの費用の償却は、しない物件の方が多いです。
この記事では、そんな退去費用に焦点を絞り、 上記の点を中心に解説・補足していきます。
1.退去にかかる唯一の費用、引越し代
引越し代の相場
引越し代の相場ですが、この記事を書いている 3月4月は一気に増大し、2tトラック1台の手配で 普通に20万〜30万円のコストがかかります。
かと思えば、一番の閑散期と言われている お盆休みの時期などは、全く同じ量の引越しが たったの2万円台で行える状態になります。
いずれの場合も、複数の業者に相見積りをすれば 平気で価格が3割減、5割減になるので、 手間をかけても大丈夫な場合は、必ず相見積りをとりましょう。
自分は一括見積もりサービスに登録しましたが、 登録後10分足らずで一気に4社くらいから連絡があり、 それらと交渉して価格を切り下げていきました。
結局は、自宅に一番最初に訪問してきた営業マンの方が男前の好青年だったので、最安値を提示してもらい、その場で即決しました。
流石に自宅まで来てもらって見積もりをしてもらいながら タダで帰すのは申し訳ないので、家に来てもらう際は ある程度交渉が済んだ段階にして、 最後の査定の場と捉えておいた方がいいです。
無職やフリーターの場合の引越し先の探し方
休職中や商売を畳んだ段階の場合、 その状態で初めて賃貸物件を借りようとするのは 無理なのでは無いか?という気持ちになると思います。
ですが、不動産会社も物件自体も色々なところがあり、 そういった社会的信用が低い人でも、賃貸物件自体は それなりの費用で十分に借りることが可能です。
ですが、選べる物件の幅は、普通に就職している 一般的な社会人に比べて、かなり制限されると思ってください。
具体的には、会社や職種による収入の保証が無い為、 家賃保証会社による審査を受ける必要があります。
その形式で入居者を募集し、正社員じゃなくても良い、 連帯保証人をつけなくてもいいという時点で 市場の7割以上の物件が対象外になります。
更に敷金礼金無しの物件となると全体の3%を切る水準になり、 そういった、多くの人が選択対象外にした不人気の物件の中からしか 住む場所を選ぶことができなくなってしまうのです。
この審査を突破するポイントは、
・前年度もしくは前回出した確定申告での報告収入/売上/課税所得
・過去に住宅費用を滞納した履歴があるか無いか
こういった、所属する会社以外の 支払い能力に関する具体的な根拠となる数字です。
ここでは詳細は省略しますが、シェアハウスを選ぶ人に多い、 仕事が正社員に比べて安定していないと言われる人の場合、 審査を突破する為に、事前に色々な数字を確認したり、 必要な書類を用意する必要が出てくるのです。
不動産会社は、全ての店舗がレインズという 同じデータベースを見て物件を探し紹介する為、 実は、どこの店舗の誰でも、紹介できる物件自体は変わりません。
しかし、シェアハウス退去者に多い属性のお客さんの場合、 審査を通すための一連の手続きや契約の勘所に 慣れている担当者/店舗、慣れていない担当者/店舗は 当然ながら、はっきりと分かれます。
一般的には、収入が少ない低所得者や 高所得者だけど社会的信用が少ない人は手続きが大変で 客の質や属性が悪いと考え、避けたい不動産会社も多いです。
一方で、逆張りでそういったお客さんを積極的に扱い、 1日に担当するお客さんの大半がその属性で埋まり続ける、 「保証人無し歓迎」「審査通過率90%以上」などの謳い文句で 集客をする不動産会社も、意外とたくさんあります。
特徴としては、エイブルなどの大手不動産会社とは真逆で、
・オフィスに金をかけていない、机や什器が安そう
・「高田馬場」「中野」「歌舞伎町」などの具体的な地名でSEMやSEOを施している
・正社員を抱えず、業務委託のメンバーに仕事を任せている
などの傾向が見られます。
そして、都心部だけでなく、 意外と色々な街や駅でこの手の業者は存在するので、 担当者が信頼できる正確な仕事をしてくれるのであれば、 わざわざ東京のど真ん中の不動産屋に行く必要はありません。
結局、どこに行ってもどこの地域の物件でも紹介できるので、 土地勘やそのエリアに詳しいということを差し引けば、 その不動産仲介担当者の腕や、信頼に足るかどうかが全てです。
よほどの遠方でない限り、自宅の最寄り駅もしくは 住もうと思っている地域の最寄り駅の不動産屋の中から 探してもらった方が、交通費が無駄になりません。
また、普段はお堅い客しか相手にしてない不動産屋でも 普段やってないだけで、こういった客層に合わせた入居者付けも 物件を選り好みしなければ対応してもらえるそうです。 (体感としては、営業所長や社長さんの方針次第だと思います)
なので、こういう類の不動産屋を初めて使う人は、都心店は最初の一歩、入門編ということで高田馬場や歌舞伎町を使い、 慣れたら、並行して当初の目的地に近い場所の不動産屋を使い、 退去費用を抑えながら引っ越す手段を検討しましょう。
退去費用が高くて用意が難しい場合
引越し業者を使わず、セルフ引越しをする
私は前回の引越しの際、 繁忙期でしたが、ニコニコレンタカーで車を借りて 自分で引越しをして、費用を抑えていました。
車種は安く済ませるならワゴンRがお勧めです。
8時〜20時の12時間なら2500円で済みます。
ただ、 一辺が2m以上の机などの長い家具を運ぶ場合、ワゴン車やセダン車の場合は荷台に入らない為、 バンやトラックを使うことになります。
その場合、大体1日借りて1万円は必要になります。
大型家具の場合、運ぶ工数や疲労を考えると 粗大ゴミで捨てて買い直した方が安上がりのケースもあるので 財布や自分の体力、運ぶ量と相談して決めてください。
荷物を減らし、宅配便で事前に荷物を出す
引越しの際は、衣類や日用品の箱詰めをすると 地味にこれらの輸送・搬出入作業が大変です。
なので、引越しを自分で行う場合、 数千円や1万円を最初に払ってでも、 ある程度の荷物は郵送してしまうことをお勧めします。
特にエレベーターの無い建物の場合、階段昇降して運ぶ段ボール箱が5箱で済むか10箱15箱になるかで、1日の疲労は段違いに変わりますので。
2.退去の際に払うクリーニング費用について
クリーニング代の本来の相場
クリーニングを行う場合、1Kや1ルームの部屋の場合 大体2~3万円の清掃費用が発生します。
自分で清掃するから払いたくない人もいるかもしれませんが 大家側としては、入居者の掃除に責任を持てないことや トラブル防止の為に、第三者に委託するのが慣例です。
立ち合いは必ずやってもらうこと
シェアハウスの場合、クリーニングが行われないことや セルフクリーニングの場合は多いですが、可能であれば、 立ち合いは必ずやるようにお願いしましょう。
理由は、入居者の判断や自己責任に任せて立ち合いをされずに退去してしまうと、 次の入居者が入居するまでの空白期間における部屋の状態の責任の所在が曖昧になってしまうからです。
仮に悪意を持った人が空室となった部屋を 空白期間に物置きに使ったり、 汚したり傷付けてしまった場合、 誰のせいかわからないので、仮に大家が被害を受けても誰が責任を取るのか曖昧な状態になります。
また、こういう指摘を直接大家や住人に言ってしまう事は、何か有事の際に 「犯人は、そういう可能性に対して想像が及ぶお前しかいない!」 みたいな展開になってしまったり面倒なことになるので 基本的に思っていても誰も率先して言いたがりません。 自分で自分の首を絞めてしまうことになるからです。
床やクロスの張り替えなら十数万程度で済みますが、 家具を満載で置いていかれ、音信不通になったりして 次の入居者が来た時点で判明したら、最悪です。
短期の撤去と処分が必要になるので、トラックや業者の人件費もかかり、 数十万単位で大家が費用負担をするか、住人に土下座して撤去に協力してもらうなど、 かなりの被害を受ける可能性があります。
上記は極端な例ではありますが、一般的な不動産会社の管理会社の立場からすると、やらないこと自体が、大家の弱点をノーガードで晒すのと同じことです。
ただ、私も管理する側の経験から言えることは、 実際に何か被害に遭う機会がない限り、こういったことに大家さん側が想像を巡らす事自体がどう考えても難しいので、 是非入居者側の方から、大家さんにお伺いを立てたり、提案をしてみましょう。
3.退去の費用を損したく無い場合
シェアハウスに住まない
シェアハウスは上記の通り、退去費用は引越し費用だけで、 金額面の負担が少ない一方、退去に伴う精神的コストが膨大です。
ですが仕組み上、この精神的ストレスからは逃げられません。
特に、契約書を交わさない場合、 大家さんや入居者が部屋に関する主導権が自分にあると考えていればそこまでなので、 入居者として自分の想定外の扱いをされるのが嫌なら 最初からシェアハウスには住まないようにしましょう。
そもそも、商取引をする上で、契約書を交わさない時点で、ヤバい臭いを察する事が出来ないこと、そういう家に住む選択肢以外を選べなかった時点で、 大家側の責任の是非以前に、入居者側の責任と失態です。
賃貸物件への引越しも、金をしっかり用意した状態で臨む
シェアハウスを退去した後に賃貸に入居する場合は、 こちらも初期費用を節約した場合、退去時にその影響が出ます。
具体的には、
・最低契約期間が設けられ、破ると違約金を請求される
というケースが多く、 自分もシェアハウス退去後に契約した家が敷金礼金0のフリーレント1ヶ月物件だったのですが「2年以内に退去した場合、10万円を支払う」 という特約がありました。
これは、敷金を貰っていない以上、大家としては リスク回避の為に当然の権利ではあると思いますが、 借りる側は入居時に楽をすると、後からしわ寄せが来るという事です。
一般的な賃貸物件の提供戸数に対して100%住む側が選択する権利を得るには、 相場として5ヶ月分の初期費用が必要になります。
退去時の費用であれこれ悩んだり揉めるきっかけを 自分で作りたく無い場合は、この5ヶ月分の資金を 最初に用意した状態で、退去→物件探しに臨みましょう。
4.まとめ
退去費用について色々書きましたが、 結局、金を持っていないことが、 退去費用に関する全てのストレスの温床になります。
特に、借りる側の場合、家賃の倍数以上のリスクは降ってきません。
贅沢に使える金を最初から積んでおけば、 退去時に何か起こる可能性を最初から必要経費と考えられるし、 退去時に相手を疑ったり疑心暗鬼になる必要すら無くなります。
また、適切な相場を積めば、適当な仕事をする人もいなくなり、 そういう人と人生で関わりを持つ必要も無くなります。
だから、大家や仲介担当者に文句を言う前に、 とにかくまずは金を用意しましょう。 稼いで金を稼げば、退去費用に関する大半の問題が解決します
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