町内会班長の引継ぎをする際の、挨拶のコツと注意点

多くの町内会では、三役と呼ばれる重役(会長、副会長、会計など)以外のスタッフとして、地域内を分割した一定エリアの班長、集合マンションならば建物毎や階層毎などの住人の代表として、班長が毎年選ばれます。

特に3月から4月の時期に役員やスタッフが一新されることが多く、最初の会合で行われるのは自己紹介の挨拶ですが、ここでビシッと印象に残る挨拶を出来るか、盛大にスベるかという心配を、あなたもしているかもしれません。

ですが、一度班長とこの挨拶を経験した私としては、その場で好印象を残すこと以上に、挨拶をする上で気を付けることがあると思っており、この記事ではその班長挨拶の注意点についてまとめていきたいと思います。

目次

班長に初めて任命された際の、挨拶の二つの方向性

私が班長の挨拶で一番気を付けた方がいいと思うことは、「町内会の中で立場やポジションを獲りに行くのか、徹底的に面倒毎を避けに行くのか、どちらかを事前に決めておく」ということです。

町内会の班長になるということは、町内会に深く携わる入口に立たされていると考えて間違いありません。

そんな時、私はこのブログの趣旨として

「町内会は行政の押し付けで面倒が多い仕事であり、うまくやり過ごして人生を豊かにする」

というスタンスで発信をしていますが、仮に私やあなたに奥さん子供がいて、今の地域に永住を決めている場合、何事もうまくやり過ごして町内会と適当に付き合っていくよりも、むしろ町内会の重役を早い段階で一度引き受けておき、他のメンバーの信頼も獲得して、向こう20年30年のご近所付き合いを盤石の体制に持っていった方がコスパが良い場合もあります。

つまり、上記のどちらの立場を取るかによって、挨拶の長さも内容も明らかに変わってくるのです。

なので、挨拶をする当日より前に、今の自分はどちらでいくのか、しっかり決めておきましょう。曖昧な態度でいる方が、精神的にも疲弊します。

徹底的に面倒毎を避ける場合の挨拶のポイント

明るく元気に挨拶をする

私が班長の顔合わせで延々と色々な人の自己紹介を延々と聞いていて思ったのは、ボソボソ喋っている人や暗い人は、それだけで第一印象があまり良くないので「別に理由はないけど、何かあいつムカつくなあ」と思われるきっかけになってしまうということです。

これがもし、毎日顔を合わせる職場や学校のコミュニティなら、次第に相手の性格や内面も理解できて、後々ギャップとして作用することもあるのですが、基本的に町内会は、配布物の受取や会議などの影響で、班長は役員や他の班長と月に1回しか顔を合わせない関係です。

よって、最初に「暗い人」と認識されてしまうと、今後顔を合わせた際も、その印象がなかなか覆らなくなります。仕事を割り振られたり、一年後に次期班長や役員の押しつけ合いなどが起こった際の標的にもされかねません。

是非、最初の挨拶では、意識して明るく元気に挨拶をするように心掛けてください。

自分が思っているよりも少し過剰なくらい声色を上げてちょうどいい明るさに聞こえるくらいなので、前日にスマホの録音機能で自分の声を聞きながら、練習してみましょう。

目立ちすぎない

町内会で面倒な仕事や来年の役員を避けようと心掛けている場合、挨拶で奇抜な自己紹介は必要ありません。
徹底的に「目立たない・印象に残らない」ことを意識してください。

目立たない為に一番有効な方法は、自分より前に喋った人の話の構成を、そのままパクることです。

・前の人の自己紹介が「名前、住んでいるマンションの部屋番号、趣味、抱負」
→自分も全く同じ項目を話す

・前の人の自己紹介が「名前、出身地、家族構成、今の地域に住み始めたきっかけ」
→自分も全く同じ項目を話す

この場合、挨拶の内容に求められるアドリブの要求値が大きく減る点と、前の人が挨拶で失敗して浮いてしまった場合、その失敗する地雷になりそうな項目だけ、話す内容から外してしまえることも大きいです。

また、内容だけでなく、話の長さも前の人にできるだけ合わせましょう。話が長すぎたり短すぎたりすると、それだけで良くも悪くも目立ち、人の印象に残ります。

露骨にやる気を示さない

悪い印象を持たれない為に「この班長の仕事をめちゃめちゃ頑張ります!」「町内会の○○という点を改善し、△△のような組織にしていきたいです!」とあえて過剰に前向きな発言をするのも、個人的にはやめておくことを強くお勧めします。

理由は、班長が自己紹介をする時の会議は、高確率でそのまま当日中に「三役の選任」「各委員会や仕事の割り振り」が行われるからです。

やる気を露骨に示してしまうと「じゃあ、やる気がありそうな○○さんに重要な仕事をやってもらおう!」という流れにされやすくなってしまいます。

委員会というのは地域の町内会ごとに内容は異なりますが、防災を担当する「防災委員会」、既婚者なら「PTA・婦人会」、あとは早朝に無給で子供達の横断歩道や危険な道の事故防止を促す「交通安全指導委員会」など、実は班長や三役の本来の仕事以外の細かい仕事が町内会に大量にあることは、未経験者からは意外と知られていません。

なので、班長の自己紹介をする当日は、自己紹介はオマケみたいなもので、その仕事の割り振りの方が最重要であり、挨拶で悪目立ちをしないことを心掛けてください。

挨拶の内容で、来年度の班長/役員引継ぎに向けた布石を打っておく

挨拶の内容が1分以上のまとまった話になる場合にお勧めするのは、「1年後の班長引継ぎを見据えた内容を盛り込む」ということです。

具体的には、主語を「私」ではなく「皆さん」にすること。

「町内会の”皆さん”と力を合わせて頑張っていきたいと思います」
「特定の班長や三役だけでなく、住人の”皆さん”が町内会の運営に参加できる体制作りに協力したいと思います」

という話をすることで、今のうちから、次回の引き継ぎが難航したり、今から始まる(であろう)仕事の割り振りで理不尽な思いをしないように布石を打つことができます。

理由は、引き継ぎや仕事の割り振りに限りませんが、「自分だけが楽をしたい」という気持ちを露骨に示してしまうと、周りの協力も得られず、一人だけ勝手な奴だと思われてしまうからです。

しかし、重荷を抱えたくないのは皆同じであり、それを分かった上で”みんなの為”に貢献したいという意思を積極的に示せば、そんな人間にあれこれ仕事を背負わせようとする人の方が逆に印象が悪くなるので、後々の交渉が優位に進むようになります。

町内会の引継ぎに関しても、同じような視点から解説の記事を書いているので、よかったら参考にしてください。

町内会の中で立場やポジションを獲りに行く場合に心掛けること

町内会のある地域や今の家に永住を決意する場合にお勧めするのは、町内会との短期的な居心地を重視せず、その後数十年間におけるメリットを重要視して考えることです。

挨拶も、一家の主もしくは世帯主として、目立つことを恐れずしっかりと主張し、舐められないことも重要になります。そうしないと、いざ何かあった時、納得のいかないことに対して強く主張することができなくなるからです。

町内会の仕事も、場合によっては積極的に獲りに行くべき場面もあるでしょう。

私個人の意見としては、自ら率先して会長や三役をやるほどのメリットは感じませんが、仮に誰一人名乗り出る人がいない場合、そこを見計って引き受けることで、その町内会の中で強い立場や発言権が手に入ったり、向こう5年10年で面倒な仕事を抱えずに住みそうな計算が立ちそうならば、引き受けるのもひとつの策だと思います。

同じ人達と近所で何十年も一緒に住むであろう場合、人間関係が悪化すると、良からぬ噂を立てられたり、所有する家・畑・水田などに対して嫌がらせをされる可能性もゼロではありません。その家からそう簡単に逃げられない場合、周りの人達といかにうまくやっていくかということは、本当に大きな問題なんです。

以上を踏まえて、町内会の中で立場やポジションを獲りに行く場合は、挨拶の形式そのものは先ほど挙げた内容と同じで問題ないですが、短期的な利益よりも長期的なメリットを考えて、挨拶やその後の仕事の割り振りに臨むことをお勧めします。

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この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

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