シェアハウスの年齢制限は何故存在するのか

世の中の大半のシェアハウスには、規約には明文化されてはいないものの、実質的な年齢制限が存在します。

具体的な年齢制限の概要は、以下の記事にまとめてあるので、知りたい方は先にこちらをご覧ください

読者さんA

年齢で人を差別するなんて酷い!もっとオッサン世代の中年や高齢者にも門戸を開くべきだ!

こういう意見も至極当然だと思います。

では、何故管理会社や大家さんはこういった年齢制限を行い、若い人ばかりを入居させようとするのか?

この記事では、そんな年齢制限が何故行われるのかについて、解説していきます。

目次

シェアハウスの年齢制限が行われる理由(機能的な理由)

まず、人としてのスペック面における一番の理由は、「高齢になるほど、人としての価値が目減りしていく」からです。

これは、言葉にすると酷い言い方に聞こえるかもしれませんが、シェアハウスの年齢制限に限らず、その大前提となる、仕事・私生活のあらゆる面で、現在進行形で私自身が実感していることでもあります。

将来性ではなく「今あるもの」が評価の対象になる

若い人の価値は、「フレッシュさ」「素直さ」などが挙げられますが、総じて言えるのは、未来に向けた期待や伸び代などを加味したものであるということです。会社の新卒採用なんかはその最たる例だと思います。

ですが、年齢を重ねていくと逆に、「”今現在”何の仕事をしているのか」「”今まで”どんなことをしてきたのか」など、未来よりも今の自分を入居審査で査定してもらうことが当たり前になります。

例えば、就業前の連帯保証人で親を付ける場合、もし旧帝大などの有名な大学を卒業していたり、まだ20歳前後の場合、「親元を離れて一生懸命頑張ろうとしているんだな」「なんかすごい人が入ってきたな」という見方をすることもできます。

ですが、既卒で30代40代の場合

・何故この年齢になって共同生活を選ぶんだろう
・何故この職歴や学歴でシェアハウスに入ろうとしているんだろう
・この価格帯の家賃や初期費用を払うのも難しい人なのかな

と、不可解な点がたくさん思い浮かぶ為、どうしても入居審査で選ぶ側は慎重になります。

社会人として求められる要求値が上がる

これは、仕事における立場や積み重ねてきたものだけでなく、私生活の様子や一般常識、懐の大きさ、自分の軸があるかどうかなど、あらゆる要素に関わってきますが、総じて一言でいうと、「年齢相応の人となりをしているか」という点です。

例えば、親元を離れてきたばかりの18歳や20歳の子が、冷蔵庫の扉や引き戸を足で開閉していたり、食べ終わった食器を台所に洗わず放置している様子は、それまで全部を両親にやってもらっていたのかなと思えば、許容することもできるでしょう。

しかし、これと同じことを30代や40代の人がやっていたら、

読者さんA

いい年して、この程度のことも出来ないのか…。

と絶句されることになります。

若い内は許されていても、30代40代、もしくはそれ以上の年代だと痛すぎて見ていられない、という言動は色々ありますが、

・既に転職をする余地が無い年齢にも関わらず「自分のやりたいことが分からない」と自分探しをしている
・ホリエモン・DAIGO・西野さん中田さんなどのオンラインサロンを崇拝して言葉を引用ばかりしている
・社会人10年目15年目にも関わらず、特に大きな理由も大志も無くバイトや派遣社員を転々としている

こういった行動や発言を繰り返していると、世間からは一般的に「しょうもない大人」として認識されます。

しかし、30代や40代に突入すると、わざわざ嫌われるリスクを負って忠告をしてくれる人は滅多に現れない為、そんな自分を客観視することもできず、痛い大人への階段を指数関数的な速さで駆け上がっていくことになります。

私の身の回りにも、こういう大人が一定数存在しますが、大抵の人から嫌われており、静かに距離を置かれ、誰にも相手をされることなく、裸の王様になっていきます。

こういった時限爆弾を抱えれば、入居してくる他の人の定着率は減る一方なので、管理会社の審査担当者も、年齢が高い人の入居を慎重に検討し、結果として見えない年齢制限に繋がっているものと思われます。

加齢と共に、少々の実績や肩書きでは注目をされなくなる

TwitterやYoutubeには色々な分野でインフルエンサーが活躍していますが、私と同じ30代前後の人は、長くこの世界を眺めていると、段々と、ある一つの事実に気付いていきます。

それは、年齢が上がれば上がるほど、インフルエンサーの数が急激に少なくなるということです。

特に、40代以上の場合、私の知る限り、発信対象が割と広いマス向けに受けるビジネス系の発信者だと

・堀江隆文さん
・えとみほさん
・田端信太郎さん

あたりしか思いつきません。

原因は色々考えられますが、僕が考える一つの理由は、年齢が上がれば上がるほど、自分の軸や思想を持つようになり、他人の意見を100%信じたり鵜呑みにすることが無くなっていくからです。

例えば、私はこれを書いている今34歳ですが、仮に20代そこそこのろくに働いた経験も無いインフルエンサーの発信することを1から10まで信じ、生活習慣や身に付けているガジェット、マインド論を完全コピーして生活していたらどうでしょう?

読者さんA

一生懸命なのは分かるけど、30年以上生きていて、他人の言うことしか聞けないの?自分の考えや信念は無いの?何のために生きてんの?

という違和感を、外から見ている人は、どうしても抱くようになります。

発信する側もそれは分かっており、基本的にキャラクタービジネスや個人ブランディングで商売をする場合、お客さんとして設定しているのは、自分よりも年齢が一回り若い人です。

その発信内容に対して、社会の道理や常識を身に付け、自分の軸を持ち、他人の意見の良いところを取り入れ、合わないものや間違っていることは取り入れない、という取捨選択ができるようになるのが、30-40歳あたりの年代だと思います。

そういうことが出来ない人、現在の職業や経歴・私生活の様子を含め、現在の年齢に相応しいものではないと判断されると、

「発言や行動が痛い人」
「イケてない人」


という扱いを受け、年齢を加味された上で、メンバーの候補者から外されていくことになります。

これは、シェアハウスの年齢制限に限らず、社会人サークルや飲み会の誘いの場など、あらゆる場面で問われることだと私自身も感じています。

シェアハウスの年齢制限が行われる理由(心理的な理由)

年齢制限の心理的な理由は、一言でいうと「一緒に居たいと思われる要素が、相対的に少なくなりやすい」からです。

年齢が高いことを、何かをする/言う権利だと考える人がいる

シェアハウスという共同生活の場に自ら入るような人は、「偉そうに若い人達に向けて説教しよう」なんてことは1ミリも考えていないことが多いです。それが初対面の様子の節々からあからさまに見えるような人は、入居審査や面接の時点で弾かれると思います。

しかし、実際に共同生活をしてみて言う側も言われる側も経験して感じたのは、自分が共同生活において納得がいかないことを主張する人は、無意識の内に、悪気が無かろうと自然に言ってしまうということです。

老害になりたくないと普段から思っていたにも関わらず、結果的に口うるさい年長者になって自己嫌悪に陥り、相手にも嫌われ、大家にも迷惑をかけるなど、入居者にとっていいことが一つもありません。

ハイジ

不満があるならお互いに腹を割って話し合おう!そうすれば分かり合える

という漫画的な展開を望む人、相手にも不満を言われてスッキリしたい人もいるかもしれませんが、

読者さんA

貴方みたいな人と友情や絆なんて作りたくないし、話なんてしたく無いよ

というスタンスで対面時に終始無言を貫く人もいたので、「話せば分かりあえる」という思想自体が、自分本位でおこがましいものだと感じます。

シェアハウスに初めて入る人・初めてシェアハウスを企画する段階では年長者との付き合いに対して警戒をしていなかったり性善説をより強く信じることもありますが、数多くのシェアハウスやコミュニティを渡り歩き、たくさんの年長者と付き合っていくと、トラブルも抱えやすいということが段々分かってきます。

よって、トラブルの程度によりますが、本人の多少の自助努力でどうにかなるものではないと最初から覚悟しておいた方がいいし、我慢して自制することにもかなりのエネルギーを浪費するので、沸点が低いことを少しでも自覚している人は、最初からシェアハウスには絶対に住まないことをお勧めします。

恋愛対象として年齢で一線を引かれる

若い男女の場合、人となりや内面以外にも、お互いが生理的に惹かれ合う要素が沢山ありますが、加齢と共に、異性からの恋愛対象からは外れやすくなっていきます。

決して入居者全員がシェアハウスに恋愛要素を求めている訳ではありませんが、それを抜きにしても、コミュニティの中に女性が一人二人いるだけで、家の雰囲気は全く変わる為、特に若い人を集めているシェアハウスに関しては、下手にオッサン世代の中年を20代〜30代前半の若いコミュニティに入居審査をパスして投入するのは、かなりのリスクを伴います。

特に、女性から男性に対して「生理的に無理」という人間関係が生まれた場合、入居者同士の自助努力で解決するのは無理なこともあります。男性側から真面目に向き合って解決しようとすればするほど、かえってお互いに疲弊して良い事がありません。

自分の生き方や思想が既に確立しており、曲げることができなくなる

シェアハウスの入居審査だけでなく、一般的な仕事の求人でも、年長者になるほど不人気です。

理由は、年齢が上がれば上がるほど、自分の生き方や思想が既に出来上がっていることが多いので、何かあった時に自分が折れることや考えを曲げることが難しくなってしまうからです。

それ自体、本来は一方的に悪いことではないのですが、シェアハウスは短期間で不特定多数の人が入退去を繰り返し、その一人一人が全く違う価値観を持っているので、既に自分の軸を持っている可能性が高い年長者ほど、日常生活のストレス源が増えやすい傾向にあります。

そして、悪く言えば素直じゃなくなるので、管理する側や他の入居者の話を聞いてくれないこともあります。

もちろん、本人はそれを加味した上で何らかの目的の為(家賃削減・コミュニティ加入など)にシェアハウスに入るのですが、

・想像や覚悟していたよりも酷い住環境だった
・このシェアハウスの管理状況に納得がいかない

なんてことを入居された後から言われるのはお互いに残念なので、そうなるミスマッチの可能性を少しでも減らすため、最初から年齢制限をしたり、入居審査を慎重に行う必要が出てくるのです。

何一つ本人に落ち度が無くても、一緒に居て疲れやすい

ここまで挙げた各項目は本人に落ち度がある内容も多かったですが、年齢が高い人は、自分が入居することで他の人達に何かしら気を遣わせてしまうという点を自覚している方も多いです。

ですが、あまりにも他の人に申し訳ないという気持ちを強く押し出しすぎたり、気を遣わせることが当たり前になってしまうと、顔を合わせるだけで何となくお互いに疲れる空気を作ってしまうことがあります。

コミュニケーション能力が高い人であれば、それを相殺したり上回る雰囲気作りが十分にできるので、年長者として若い人達のコミュニティに入る人に必要な心構えは、いかに相手に気を遣わせる余地の少ない、気持ちの良い雰囲気作りに貢献できるかどうかがポイントになってくると思います。

いずれにしても、若くてある程度のことが許される人達に比べると、コミュニケーションに求められる要求値は上がります。

私がこれまで会ってきた年長者の入居者も、やはりまずは明るく笑顔で、積極的に他の入居者とコミュニケーションが取れる人が、家やコミュニティに馴染んでいきやすかった特徴だと感じています。

年長者の価値は、基本的に「知識」「経験」「スキル」

私の考える、年長者共通の若い人に無い価値は、「知識」「経験」「スキル」です。

例えば、まだ働いたことのない学生や新卒から間も無い人にとっては、異業種で働く人や社会人を長くやってきた人にとっては聞きたい話が山ほどあるだろうし、人間関係・恋愛関係のトラブルや修羅場も当然若い人よりはたくさん経験しています。

入居者を募集する側からしても、「異なる世代の人と交流をすることができます」というポイントは売り文句として使いやすいので、自分を利用してもらう、くらいのスタンスでいるのがちょうど良いです。

あとは、趣味に関しても

・都心部や周辺のラーメンやスイーツ事情に鬼ほど詳しい
・アニメや漫画や声優事情にめちゃくちゃハマっている
・芸能界やお笑いなどの最新事情を抑えている

などの場合は、この記事で挙げた年長者のデメリットを吹き飛ばしてしまうほど、コミュニケーションを円滑にする話題の種子になります。

私も色々なコミュニティに所属してきましたが、総じて言えるのは「同じ趣味を持つ人間関係は強い」という点です。

自分の命や人生の半分くらいを捧げてもいいくらい好きなものがあったら、その気持ちを共有できる相手が仮に一回り年齢が離れていたとしても、替えの効かない仲間になりますからね。

まとめ

シェアハウスで年長者の年齢制限がある理由

・将来性ではなく「今あるもの」が評価の対象になる
・社会人として求められる要求値が上がる
・加齢と共に、少々の実績や肩書きでは注目をされなくなる
・年齢が高いことを、何かをする/言う権利だと考える人がいる
・恋愛対象として一線を引かれる
・自分の生き方や思想が既に確立しており、曲げることができなくなる
・何一つ本人に落ち度が無くても、一緒に居て疲れやすい

コミュニケーションを円滑にするための対策

・趣味や共通の話題になる知識を広げよう!

私も20歳の頃から、趣味のサークルで長年色々な世代の人と交流をしてきましたが、実際に自分が30代後半に差し掛かると、若い人同士で盛り上がっている輪の中に入っていくことに対し、やはりどこか遠慮するような気持ちが沸いてくるようになりました。

シェアハウスに再び入居しようとは流石に思いませんが、今後関わる若い人に対しても少しでも役に立てるよう、対人能力や自分の経験など、誰かの役に立てるものを日々の生活の中で積み重ねていこうと思います。

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この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

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