町内会の役員の仕事について解説!内容・種類・問題点について

町内会では、役員を住人が持ち回りで担当し、
色々な仕事を受け持つ仕組みになっています。

ですが、役員の中でも、会長、副会長、総務など
中心となる人達が具体的にどんな仕事をしているのか、
どれくらい大変なのかというのは、実際にやらないと
想像がつかない人も少なくありません。

この記事では、そんな町内会の
役員の仕事について解説していきます。

目次

町内会の役員の仕事の内容

大半の町内会は、会長や副会長などの役員と、
それ以外の「防災」「子供会」「婦人会」「保険部」など
様々な班長によって運営されます。

班と呼ぶか何と呼ぶかは地域によって様々ですが、
役員がそれらを取りまとめる仕事をする、という点では
どこも大体同じような感じで、似通っています

基本的には、その地区に住んでいる人の中から代表を決め、
持ち回りで運営しているというケースがほとんどですが、
田舎の場合、その土地に長く住んでいる一部の人間で
役員などを全て固めている場合もあります。

その場合、住民はイベントや行事に参加するだけで
後は何もしないという場合もあり、その辺りは
町内会によって全く違うので、一概には言えません。

私自身も町内会に少し携わって感じましたが、
会長・副会長の仕事内容自体に、大きな差はありません。

しかし、立場上、責任が重かったり人から頼られる
機会が多く、結果として会長の負担が人一倍大きいのは
間違いないと感じています。

町内会の役員の種類、仕事の種類

町内会の役員の主な仕事は、以下の通りです・

定例会の開催

町内会には、拠点となる公民館などが用意されており、
そこに月に一度ほど定期的に役員と班長が集まり、
連絡事項や話し合いを行います。

この定例会は会長や副会長などが主導し、
配布物を作ったり、連絡網を回したりするなどの
仕事を担当することになります。

季節のイベントや防災訓練の運営

特に運動会や防災訓練は、色々な地区で行われており、
子供や家族連れの人数が多い町内会では、
県外への遠足、映画上映会なども行われています。

他にも、代表的なものを挙げると

・夏祭り、納涼祭
・地域の清掃活動、雑草除去
・廃品回収活動

など、色々あります。

主に役員が運営するか、班長が中心になるかは
町内会次第ですが、何かしらの形で企画運営に携わり、
必要な会社や公共機関との梯子役になるなども
役員が行う仕事になります。

回覧板の巡回

最近は町内会でLINEやFacebookを通じて
連絡や広報をしているところもあるようですが、
未だに大半の町内会の連絡手段は、回覧板です。

もちろん個別の連絡は携帯やSNSも使いますが、
チラシやごみの当番表、地域全体の広報については
回覧板を使っており、近所の家同士で
回す形を採用しているところが多いです。

この回覧板で回す書類の発注や準備、
月一の定例会での回収と配布も、担当班長もしくは
役員が主導で管理します。

些細なことで随時相談に乗る

やはり役員はその地区の代表になるので、
自治体の中で困ったことがあったり
人間関係のトラブルがあった際は、相談をされます。

「2号棟の〇〇さんがゴミの分別を守らない」
「特定保険の申請の仕方が分からない
「子供会のイベントの連絡が、うちだけ回ってこなかった」
「公園の掃除当番を、〇〇さんはいつもサボってる」

中には、当事者同士で少し面と向かって話せば
解決しそうなこともありますが、気軽に相談できる
窓口として頼られることがあります。

町内会の役員の仕事の問題点

基本的に無報酬の仕事であり、年間を通じてかなりの時間を拘束される

町内会は、あくまでも住民の自治組織活動のため、
無報酬の仕事です。

月に一度の定例会活動だけなら月に数時間ですが、
運動会、防災訓練などの行事に深く携わる役員は、
平日に仕事が終わった後も会議をやったり、
土日が潰れたりするなど、かなりの行動を
制限されることを覚悟しなければなりません。

地域の方との交流が増えたり、町内会の運営自体に
自分の意見を反映させやすいなどの利点はありますが
やはり年間を通じて膨大な仕事を増やすことは
人生の損失に繋がるという点で、実家を離れてる人は
どうしてもやりたくないという方もたくさんいます。

私の住んでいるのはマンションの自治会ですが、
役員の会長さんは10年近くずっと仕事を担当して
誰もやりたがらないまま70歳近くに到達し、
最近やっと、規約を改正して、会長さんの仕事を
強制的に回す仕組みが構築されました。

ですが、ほとんどの町内会の場合、役員を回す順番や
決め方、断れる理由についても拒否をされないために
規定されている場合が多く、よほどのことがない限り
断ることができません。

なので、基本的に役員を断ることは不可能、
嫌なら実家に定住することはできないものだと
考えておいた方がよさそうです。

特定の人に役割が集中しやすい

役員が他の班長の仕事と決定的に違う点は、
他の町内会、町内会連合会も絡む仕事が多い為、
仕事量が重くなりやすいという点です。

例えば、同じ防災訓練でも、町内会単独で行うもの以外に
町内会連合会と呼ばれる、より広域で行う防災訓練や
市区町村全体で行う特別な訓練もあったりします。

町内会の役員は、そのより大きな連合会と
町内会のメンバーの間を取りもつ連絡係でもあり、
顔を出す場所や関わる人は当然多くなるのです。

その為、仕事が大変な人や共働きの人など、
役員を極力回避したいという人も多く、仕事が毎年
持ち回りになる班長に対して、忙しくない人に
役員は継続してお願いされることが多いです。

特に20代や30代の若手は、体力も時間もあるし
未来の町を任せたいという周りの期待から
率先してこういう役目を振る町内会は
これから多くなっていくことが予想されます。

それは決して理想論ではなく、役員や班長の大半が
60代~70代の場合、将来的にそれをやれる人自体が
その地区からいなくなってしまうのではないか、
という切実な状況に、既になっています。

まとめ

町内会の仕事をやるメリットとしては

・その地区の自治組織の中心人物になれる
・その地区の色々な住人の方に顔が利く人物になれる

というものがあり、それが仕事に直接繋がったり
昔は選挙で立場を争うほど、皆が率先してやりたがる
立場でもあったほどです。

ですが現在、人口が減り続ける地方都市の場合は、
やるメリットよりも、引き受けることで割の良くない
労働量が増えていくデメリットの方が大きいと思います。

私の個人的な感情としては、自治会は町を運営する上で
必ず必要なものである一方、独身で結婚をしていない立場で
実家に帰ったりすると、仕事にもプライベートにも
使える時間を強制的に持っていかれる、悩みの深い問題です。

他の町内会のメンバーの方との人間関係だって、
うまくいく保証はどこにもありません。

都心から実家に戻ることを検討されている場合も、
自分の経済的な問題、時間的な問題や、親や周囲の方との
人間関係に課題がある場合は、まずそちらを解決しましょう。

新しいことを始めるためには、まとまった時間と
それ相応のエネルギーが必要です。

自分の軸を持たず、仕事や家事で精一杯の状況で
色々なことを抱え始めると、確実に生活が詰みます。

なので、引越して自治会やその役員に携わるにあたっては、
時間的な余裕をしっかり確保できる状況になるまでは
引き受けるかどうか慎重に検討されることをお勧めします。

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この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

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