実家のローンの肩代わりについて解説!するべきか、する場合の注意点とは

私自身は未経験なのですが、
実家の家計が苦しくなり、ローンの肩代わりを
迫られるという体験談を、Q&Aサイトで
何度か見かけることがありました。

元々家計が苦しい家だったり、
親御さんがお金にだらしない、もしくは日常的に
家族にお金を無心する方もいる為、肩代わりを
するべきか、悩む方も少なくはないと思います。

この記事では、そんな実家のローンを
肩代わりすることの是非について考えていきます。

目次

実家のローンを肩代わりする主な事例

・親が住宅ローンを払うのが難しくなり、
 子供にお金を支給してもらえないかと打診されるケース

・そもそもの金利が高いローンを借りて
 退職後なのに家を建ててしまい、
 支払いが困難になって子供を頼ってくるケース

・金利が変動制のローンを組み、
 予定よりも支払いが上がって家計が耐えられない

・親が退職後までの期間払い続ける住宅ローンを
 自分の貯金と与信枠で支払えない為、
 子供に連帯保証を最初から依頼するケース

など、主に住宅ローンですが、
実家のローンを肩代わりするには、さまざまな経緯があり、
人に相談する水準の話になると、大抵の場合、
家族間の仲が悪くなる大きな原因になっています。

実家のローンは肩代わりするべきか?

私の考えとしては、住宅ローンを支払うのは
あくまでも与信契約をしたご本人、ご両親の責任で、
それを息子や娘に肩代わりしてもらうというのは
本体、筋が通らないということです。

銀行も、最近はよほど審査がザルでなかったり
不動産会社側が詐欺的なスキームを組まない限り
払いきれないローンを組ませることはありません。

それでも払えなくなってしまったというのは、
厳しいようですが、親の家計管理や
お金に対する考え方が甘いと思います。

また、子供がまだ独身の場合、
必ず結婚にも影響する障害のひとつになります。

ただ、災害で家が被災してしまったり、
不慮の事故、予定外の大きな出費があるなど
払えなる可能性はゼロではありません。

(銀行側も、それも加味した上で相手の属性から
金利を決めたり、ローン全体の管理をしています)

また、子供の価値観も現在は多様化しており、

「いくら金を突っ込んでも、絶対に実家を守る」
「親が辛い思いをしているままで自分自身の幸せは無い」

という人もいれば

「親も一人の人間であり、自分に責任が無いことに
 お金の工面はすべきではない」
「実家や土地にこだわる感覚が理解できない」

という人もいます。

そして、ローンを肩代わりしたにも関わらず
最終的にその実家の建物や土地に住みたいと
親族の誰も思わない場合、実家が田舎の場合は
安い値段で売るしかなくなる可能性もあります。

なので、最終的にその土地や実家に住みたいか、
というのも、肩代わりをするか検討する
大きな一つのポイントになります。

もし弟やお姉さんがいて、将来住みたいと言うなら
あなたよりもむしろ、その兄弟が払うべきです。

なので、一般的な感覚と、自分自身の価値観を
照らし合わせた上で、ローンを肩代わりするべきか
判断することをお勧めします。

実家のローンを肩代わりする際の注意点

実家のローンを肩代わりすることを決めた際、
注意してほしいのは

1.年間110万円以上の現金を渡す場合、
贈与税の対象になる

65歳以上の親から20歳以上の子供に対しては、
生涯を通じて累計2500万円までは非課税なのですが、
子供から親に対しての場合は、その枠がありません。

2.親から名義を移動させずにローンの返済をした場合、
最終的に親が亡くなって相続をする際に相続税がかかる

仮に口頭でお金を振り込んだり手渡しで支給したとしても、
実家の建物や土地が親名義のままの場合、子供の金によって
返済の一部がされたとしても、100%親名義のままです。

すると、仮に将来、親が亡くなった時に、
相続で親から息子に相続が行われる場合、
兄弟の間で、ローンの肩代わりに参加していない兄弟でも
均等に遺産の相続が行われることになります。

納得がいかない場合は遺産分割協議になると思いますが、
ローンを払っていないからと言って、相続に関して
自分が不利な証言を他の兄弟をしてくれるとは限らず、
権利を主張される可能性があります。

そして、もし仮に実家を均等に遺産相続する場合、
田舎の辺境の地だと、土地や建物の需要が少なく
二束三文の値段しかつかないかもしれません。

なので、ローンの肩代わりをする場合は

肩代わりをすると約束した時点で、
名義変更をしたり、遺族候補の方々と
遺産分割協議を事前に行っておく

ことを、トラブル回避のためにお勧めします。

まとめ

ローンを組むことも、それを負担することも、
人生における三本の指に入る水準の支出になります。

お金の貸し借りは、例え親であっても、
自分が迷っている段階では、決めない方がいいです。

仮にあなたが全てのローンを肩代わりし、
払い切ったとしても、親や遺族が納得のいく形で
収束していないと、相続の際に揉める原因になります。

中途半端な段階で出すなら、友人にお金を貸す時と同様、
見返りを求めず、返ってこない前提で考えましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

コメント

コメントする

目次