実家を建て替える時の名義について。名義変更やそのタイミングを解説

実家を建て替える際は、家族の状況によって、
名義の変更が関わってきます。

原則として、不動産を売却する為には
現在の所有者と名義人が同一でなければいけない為、
親名義のまま放置すると、万が一亡くなった場合に
様々な相続上の問題が発生することになります。

まずは親の名義変更から行わなければならない為、
相続手続きに非常に時間がかかったり、
誰の名義に変えるのか?贈与税はどうなるのかと
遺産分割協議が難航することも考えられます。

この記事では、そんな実家の建て替えと
名義の関係性について解説していきます。

実家の建て替えと名義の関係とは

実家を建て替える際に、名義に関して注意することは

・既存の家を解体して更地にした時点で、
建物の親の名義は消滅し、土地のみに親の名義が残る

・新しく建てた建物の名義は、出資比率で決まる。
例えば、建物の建築費用を父と長男が折半で出資した場合、
父と長男で半分ずつの共有名義を持つことになる。

ということです。

この場合、土地は100%親名義なので、
長男は借地している扱いになります。
(土地と建物の名義が異なるのは、問題ありません)

もし折半で出資したにも関わらず
100%父名義で登記をする場合、
長男が父に建物を渡したと扱われ、贈与税がかかります。

同様に、土地と建物を100%長男名義で登記をする場合も、
父が土地と建物半分を渡したと扱われ、贈与税がかかります。

ただ、住宅資金贈与の特例を利用することで、
平成30年12月現在は、親から子への住宅資金贈与は
最大で1200万円、もしくは700万円の非課税枠があります。
https://www.mf-realty.jp/tebiki/mtebiki/03-1.html

また、「相続時積算課税」という制度を使うと、
65歳以上の親から20歳以上の子への贈与に関しては
届出をすれば、生涯で2500万円までは無税になります。

しかし、無税といっても、相続にかかる課税の先取りなので、
相続があった場合の相続財産としての加算は行われます。

将来、親が亡くなった後の相続に関する手続き、
遺産分割協議や、物件の売却などが煩雑になることを
恐れる場合は、家の名義は子供に移しておくことをお勧めします。

実家の建て替えの名義変更とは

名義の変更とは、
不動産の登記簿の所有者変更のことです。

実家の土地や建物を含め、
不動産は、法務省法務局に提出する
「登記簿」という書類によって管理されています。

不動産をマイホームや投資で購入・売却する時は
この登記を必ず各自治体の法務局へ提出する必要があり、
一般家庭で一番多いのは、相続を伴う名義変更です。

建て替えの場合における名義変更との関連性は
「住宅資金贈与の特例を利用する機会がある」
程度ですが、贈与税・相続税共に元々大きな非課税枠が
それぞれ元々用意されています。

その為、建て替えの際に名義変更をする
メリットを挙げるなら、税金の金額的な対策よりも、
相続を見据えて揉め事が起こらない為の
事前の対策ができるという点ではないかと思います。

(先に建物や土地を渡す相手を特定したり、
相続時の取り決めをすることができる)

実家の建て替えの名義変更のタイミングについて

建て替え直後に名義変更をすれば
贈与税を大幅に抑えられるのだから、
建て替えの際は、迷わず子供に相続をした方がいいのでは?

という風に、法律や制度だけ見れば思いますが、
実際は、そう単純な話ではありません。

例えば、名義を100%長男に設定した場合、
将来親が亡くなったとしても、遺産分割協議をする以前に、
建物と土地は全て長男に所有権が移っている為、
ここに対する協議の余地が無くなります。

要するに、名義変更の内容によっては、
それが相続の遺言状と同じような意味を持ち、
親が生きている段階で、相続への意思表示を
済ませてしまうことになるということです。

それによって、弟や姉兄弟が他にいる場合は
不平等だという意思表示をされたり、
親族同士の仲が悪くなってしまう可能性もあります。

他にも、実家を次の世代まで継いでいってほしいなど
親の願いがあったとしても、名義を継いだ長男が
自分の利益のために実家を売ってしまったり、
自己破産をして住む場所を失う可能性もあります。

その為、制度上は早い段階で息子に同意を得た上で
名義変更を行うことは可能ですが、そんな事情もあってか、
息子が十分に年齢を重ねたり、親が自分の残りの寿命を
考える段階になって検討されるケースが多いです。