本せどりに目利きは必要か?

本せどりの実践者や指導者の発信を読んでいると、
「目利き」という言葉がよく出てきます。

バーコードリーダーを使わず、商品知識や経験だけを頼りに
本を抜いていったり、「オーラを見ろ」などの抽象的な概念で
本を山のように仕入れる人は、かなり腕の立つせどらーです。

ですが、あなたが全くの初心者の場合、
以下の記事中で詳細は解説しますが、目利きに頼ったり
目利きを重要視しすぎると、逆効果になる恐れがあります。

その理由と対策を、今回は解説していきます。

目次

初心者が目利きにこだわる必要が無い理由

最初の成果が上がるまでのモチベーションが保てない

目利きを鍛えながらリサーチをしていくと、当然時間がかかり、
色々なところに神経を回す分、精神的な疲れも倍増します。

その為、全く知識が無い状況で目利きに頼った仕入れをすると、
十分な知識の積み上げや作業のスピードが上がらない一方で
成果も上がらない為、モチベーションが保てなくなります。

私は別記事で「最初から仕入れツアーに行ったり
現場の直接指導を受けた方が良い」と何度も言っていますが、
この「やれば稼げる・知識が付く」状態に持っていかないと
せどりをいくらやっていても、楽しくないからです。

最初は何も考えずに全頭検索をやった方が遥かに稼げる

全頭検索は、右から左へ、棚の端から端まで全部リサーチをするので
よほどの塩店舗でない限り、必ず仕入れ対象の本が見つかります。

これ全部検索するの…?と最初は絶句するかもしれませんが、
専業や指導者レベルに到達している人は、検索の速度が非常に早く
1秒間に4冊、棚ひとつ5分~7分くらいで検索を終了するので、
それを一度でも間近で見れば、大したことではないと分かるはず。

機械的に、同じことをやっていくだけです。

しょっぱい棚でも、200冊に1冊くらいは仕入れられますし、
在庫が豊富な棚だと、50冊調べて3冊4冊取れる棚もあります。

これが仮に目利きに頼るとして、棚を20~30秒凝視して
記憶を辿ったり、あれこれ考えてるくらいなら、
何も考えずに全頭している方が遥かに儲かります。

つまり、目利きは一瞬で本が抜ける程まで技術が上がらないと
新書や文庫レベルの薄利な商品では無意味である点と、
あくまでも疲労と作業時間を節約するための方法であるということ。

それを念頭に置くようにしてください。

最初は時間をかけ、体が疲れ果てるまで酷使してでも、
商品知識を入れることと稼ぐことを最優先した方が賢明です。

目利きはあくまでも仕入れのプラスアルファの力

私が本を目利きでポツポツ仕入れができるようになったのは
本せどりを初めてから、ちょうど一年くらい経った頃です。

「あれ、これ仕入れて利益出たことあるな」
という本を覚えてきて、全頭をやっている最中に、それとは別に
視界に入ってきた利益本を、個別に棚から抜くようになりました。

そういう本が増えていき、確かに目利きの恩恵は
受けてきましたが、仮にその目利きだけで仕入れをしていても、
今まで以上に稼げるほどの手応えは無かったと思います。

なので、私にとっての目利きは今でも、
ベースとなる全頭仕入れによるリサーチの
効率を更に上げてくれる、プラスアルファの知識です。

それくらいに考えて、過度の期待をしない方が、
結果的に普段の仕入れも安定するし、目利きで仕入れが
できないことに、一々一喜一憂して疲れることも無くなります。

本せどりで目利きができるようになる効果

店や棚の当たり外れ、撤退をある程度予測できる

儲かる店、仕入れ対象本が大量に潜んでいるかどうかは、
私のやり方の場合、まずは新書文庫や単行本の棚を
一棚全頭検索して、当たりをつけるという作業を行います。

しかし、棚をざっと見た時点で、目利きによって
明らかに利益の出る本がチラホラと見える場合は
その時点でガッツリ掘ると決断することができます。

逆に、目利きに引っかかる本が一つも見当たらない場合、
全頭検索をしたところでたかが知れていると判断し、
別の棚に向かったり、店の撤退の決断を早めることができます。

せどり界隈で「オーラ」という発言をしている人は
家電や生活用品の店に対しても、こういう指標を
目利きの力で感じ取り、仕入れと撤退の判断に生かしています。

疲れと所用時間を大幅に削減できる

目利きで仕入れができるようになると、とにかく疲れません。
全頭検索をやるにしても、実際の検索量が半分以下になるので
一週間や一ヶ月単位の活動量に大きな差が生まれます。

特に、トップレベルの店舗せどり実践者と同伴した際に
共通して感じたことは、バーコードリーダーを皆使わない事。

行く先々で全頭検索をしまくった結果、
該当商品の相場を覚え、使う必要が無くなってしまうのです。
使うにしても、最終的な価格の確認だけ。

本の場合、全てを覚えるのは商品点数が多すぎて無理ですが、
一般的に、仕入れを究めるとはこういうことなんだと思います。

新書と文庫

新書と文庫は特に商品点数が多すぎるので
目利きは難しいですが、それでも一年近くやっていると
同じ本を、売れるものだと何十回も仕入れる為、
ぽつぽつと売れる本のタイトルやシリーズを覚えていきます。

すると、単に右から左へ全頭検索をするだけでなく、

・時間の無い時、熱い出版社は優先的にリサーチする
・全頭の最中に隣の棚で仕入れ対象の本が見つかったら
その一冊だけ先に引っこ抜いておく

など、目利きによる効率化が進んでいきます。

単行本と雑誌

単行本と雑誌は、目利きで仕入れた事はほとんどありません。

ですが、プロパーで散々全頭仕入れをやっていると、
その本が200円の棚に落ちてた時、明らかにこれ仕入れ多少だろうと
調べなくても目利きで取れるという状況は多々あります。

また、全品50%OFFのセールや閉店セールの際、
前日に仕込みで棚を全部検索すると、単行本の利益が取れる本を
集中的にリサーチして覚えることになるので、
これも後々、目利きの知識として仕入れに非常に役に立ちます。

恐らく、目利きが一番鍛えられるのは、単行本や雑誌のセールです。
日常的に訪れると疲労も半端ないですが、商品知識という意味では
一番成長する場なのではないかと思います。

目利きが必須のせどりとは

CDせどり

CDは本に比べて遥かに商品点数が少ない為、全頭を繰り返していると
商品知識がどんどん溜まり、余計なリサーチをしなくなっていくので
目利きで稼ぎを増やしていく、典型的なせどりだと思います。

本せどりに限界を感じ、収入を維持したまま労働時間を減らしたいなら、
仕入れ場所も同じブックオフで、移行もしやすいです。

私がCDせどりをやる際に参考にした情報は、
過去にこれ一本で生計を立てていたと豪語する実践者です。

ただ、私はこれ一本で生活できる水準まで
売り上げを増やしたことはありません。もし本格的にやるなら
必ず成果を挙げている現役の実践者から指導を受けましょう。

カメラ転売

カメラ転売も、ネットや店舗関係無く最初は全頭検索を行いますが
メーカー毎の商品の種類はCD以上に少ないので、最終的には
全メーカー全商品の相場を覚え、完全な目利きせどりに移行します。

カメラ転売が特別という訳ではありませんが、
実際にやったことのあるせどりの中でも、トップクラスで
相場知識がものを言う商売であるということを実感します。

まとめ

以上の話をまとめると、
目利きは本来、せどりにおいて非常に重要ですが、
本せどりの場合は、初心者の場合は

・あくまでも全頭検索をベースに置いて考える
・目利きはプラスアルファの力

であるということを念頭に置いてください。

最終的には、目利きを鍛えた方が
仕入れの時短に繋がり、売上も上がると思いますが
本を究めるのと、新しい商売を開拓するのは
同じくらいの努力が必要になると思います。

なので、最終的に本せどりを極めたいのならば
極めればいいと思うし、最終的な目標ややりたいことが
別にあるならば、同じエネルギーを、向ける方向を変えて
新しい挑戦に突っ込んでほしいなと思います。

私はもうこれ以上本せどりを究めることに
命を使いたくなくなったので、次の挑戦に行きますが
学んだ知識は今後も全部シェアしていきたいと思うので
何か少しでも参考になれば嬉しく思います。

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この記事を書いた人

ハイジ/清瀬灰二のアバター ハイジ/清瀬灰二 地元と世界を繋ぐ長男

1986年生まれ。静岡県出身。
新卒入社の大企業→中小企業→個人事業主→破産→日雇い→二度目の起業まで、一通り全部見てきて修羅場を味わった経験を元に、実家暮らし・地域ビジネス・副業・趣味に関する発信を行っています。

横浜DeNAベイスターズ応援歴24年。

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